24.呪縛 〜より

24.前節/中節/後節

    ◆◆◆ 前節 ◆◆◆



━─━─ № 24-1 (2,564) ─━─━

  〖かきまぜる〗(ザ下一段動詞)


かきまぜる】⚠  #2,602

 〈ものをきまわして混ぜる〉の意。

 転じて〈状況を乱す〉の意。

 原語は〔ぜる〕。



━─━─ № 24-3 (2,566) ─━─━

  〖はしたない〗(形容詞)


はしたい】⚠⛏  #2,603

 〈中途半端であるさま〉の意。

 転じて〈かっこうが着かず恥ずかしい〉の意。

 [い]は〈形容詞を作る接尾語〉であり、〈存在しないこと〉の意の「無い」とは別物、らしいが紛らわしいんだよ古語。



━─━─ № 24-5 (2,568) ─━─━

  〖こうふくかんけつぼうしょうこうぐん〗⛏(名詞)


こうふくかんけつぼうしょうこうぐん】⚠⛏  #2,604

 〈幼少時に幸福感を得れなかったせいでそれを満たそうとするあまりに性格をゆがませてしまう事による種々のへいがい〉の意。

 〝子に対する親の役割とは、軌道を定めてそれへ向けてひたすら勉強しろと言いつける事ではなく、子の性質を量ってそれに見合う生き方をう事であり、上流民は後者をするから生きがいをつかめて事もうまく運んで上流民でありつづけるのであり、下流民は前者をするから生きがいがつかめず事もうまく運ばず下流民でありつづけるのだ〟との説があるが、さてどうだろう。



━─━─ № 24-7 (2,570) ─━─━

  〖みなしご〗(名詞)


みなしご】⚠  #2,605

 〈死別したり放棄されたりして実親への縁をそうしつした子〉の意。

 養親がある場合を一般に含む。

 組成は〈るべき場所のない子〉の意の〔〕。

 {み}について〝「身の上」の事か〟とする説が多くみられるが、「さん一体」よろしく〈立場〉の意の「」であるとしたほうがとうかと考えられる。

 なお〝「実親」は{じつしん}は誤りで{じつおや}と読むのが正しい〟との説があるが、意味に違いは無いので正直どちらでもよろしい。



    ◆◆◆ 中節 ◆◆◆



━─━─ № 24-9 (2,572) ─━─━

  〖がみがみ〗(副詞)


がみがみ】⚠⛏  #2,606

 〈みつくような勢いでまくし立てて〉の意。



━─━─ № 24-11 (2,574) ─━─━

  〖まちまち〗(名容詞)


まちまち】⚠⛏  #2,607

 〈個々それぞれに多々の特徴が別々にあるさま〉の意。

 組成は〔まちまち〕。

 「まち」は「まち」の語源で〈宮中やていたくなどの区画〉の意、〔區〕は〔区〕の旧字で〈たくさんの品を隠しこむ〉の意であり、ここでの〝たくさんの品〟とは宮に収蔵された書物や宝物などを指したものと想像される。



    ◆◆◆ 後節 ◆◆◆



━─━─ № 24-13 (2,576) ─━─━

  〖だらく〗〖じだらく〗(サ変名詞)


らく】⚠  #2,608

 ⦅他動⦆〈人道を踏みはずして悪道に転落してしまうこと〉の意。

 「落下」と似たような意味合いの語であり、「降下」のように自身による選択を伴う場合に言うのは語義不相応。


らく】⚠  #2,609

 ⦅自動⦆〈自分の意思でらくすること〉の意。



━─━─ № 24-15 (2,578) ─━─━

  〖もとる〗(ラ五段動詞)


もとる】⚠  #2,610

 〈⦅人道を⦆踏みはずす〉〈⦅人道を⦆乱す〉の意。

 漢字で書けば誤解されないのにシリーズ。

 〝正道にもとる〟のような用いられ方をよくされ、これを{正道にも}{とる}と分解してしまって〝「とる」って何だ〟となってしまう人がよくみられるが、日常でそうそう遣う言葉じゃないんだからみんな漢字で書けや。

 語源は〝人道的な文化を目指そうという気運のなか、野蛮な状態へぎゃくもどりする〟とのことから〔もどる〕であるとされるものの、その「もどる」の組成が〔もとる〕であるのでちょっといろいろわからない。



━─━─ № 24-17 (2,580) ─━─━

  〖さだめ〗(名詞)


さだめ】⚠  #2,611

 〈そうなるに決まっているという摂理〉〈宿命〉の意。


さだめ】⚠  #2,612

 〈そうしなければならないというりん〉〈拝命〉の意。


運命さだめ】⚠  #2,613

 〈人生や人類のさだめ〉〈天命〉の意。



━─━─ № 24-19 (2,582) ─━─━

  〖おうばんぶるまい〗〖おおばんぶるまい〗(サ変名詞)


おうばんぶるい】⚠⛏  #2,614

 〈盛大なごそう〉〈盛大な宴会〉の意。

 転じて〈過度に気前よくふるまうこと〉の意。

 もと{わんばんぶるい}と発音された。


おおばんぶるい】✗  #2,615

 語義不相応のため遣うことをすいしょうしない。

 この表記では〈巨大な皿のように鳥がびまわること(⁉)〉のような意となる。

 「振る」には〈鳥が羽を振って空をぶ〉の意があり、これに「舞う」がついたらもうその意のみで確定されるもの。



━─━─ № 24-21 (2,584) ─━─━

  〖まっぴら〗(名詞)


ぴら】⚠  #2,616

 〈真っ平らになるまでに平伏してでも願い下げであること〉の意。



━─━─ № 24-23 (2,586) ─━─━

  〖すいぶ〗(サ変名詞)


すい】⚠  #2,617

 〈すらすらとなめらかにでること〉の意。

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