第3話 8 Days Ago

 莉緒はスマホのアラームで目を覚ますと、シャワーを浴びながら昨日の夜、スマホから聞こえたきた、自分の死ぬ日を告げるメッセージが頭の中を駆け巡っていた。

(気のせいだと、思いたい。昨日はお酒も飲んでいたし……)

 気のせいにしよう、と自分の中で決めると、出勤の支度を整え、パンを焼き、粉末状のスープをマグカップにいれるとお湯を注いだ。

 慌ただしく食べ終わると、駅に向かって歩いて行った。


 請求書の処理の目途が立ち、ほっとして家に戻る。

 いつものように、自宅に戻ると、スマホのマナーモードを解除するとスマホがしゃべりだす。

 疲れていたので、ぼーとしながら聞き、軽くシャワーを浴びると、そのまますぐにベッドに潜り込む。


『りおさん、お休みの時間ですか?』

 ……。

『明日の天気は、雨、降水確率は100パーセントです』

 ……。

 しばらく沈黙するスマホ。

(今日は言わないかな?)

 そう思った矢先、

『そうだ、りおさん。あと8日後に亡くなります』

「もう一度」

『はい。りおさん。あと8日後に亡くなります』

「もう一度」

『はい。りおさん。あと8日後に亡くなります』

 莉緒は悲鳴を上げて、スマホを投げつけた。

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