第7777話 人間、天使、悪魔と敵対する 伝説のものたち

彼らは皆、総称して第四勢力と呼ばれている。彼らは皆、不死に近い為、封印されてきた者たちである。強さにより封印術の強さも変わる。

その封印術は天使と悪魔、それぞれの指揮官が封印させた者たちであり、階層の鍵である自分の命の中に、鍵と封印術を収めていた。下位クラスの者は、弱い為そのまま倒していたが、同化した者や、特別な強さを身につけた者は、消滅させることが非常に難しいほど強かった。幾重にも結界を張り、力を再生させようとする者たちが多かった為、天使と悪魔は、この敵対するどこにも所属しない、第四の勢力に対して封印術を施すようにした。非常に危険な者たちばかりであるため、並みの封印術では、自ら封印を破る危険性が高かったため、命の鍵と同じ方法で、己の命と一緒に封印術を実行した。

中位の者が現れだして、現在は既に数体程、復活した者もいる。長い間封印されていたため、力をある程度まで復活させてから、復讐しようとしている。それ故、人間に対しては、それほど好戦的ではない為、出合わないことを祈るばかりである。








フィフス・ボーン……昔、人間の怨念の果てに悪魔などとは無関係の腐敗の果ての姿をしている。完全な不死であり、人間に恨みを抱いているが、襲ってくる場合なら悪魔も腐敗させる。彼の通り道は全て腐り果てる。並みの者なら近づいただけで腐り果てる。腐敗の王。


 

 グラジスト・ダークネス……昔、人間が生み出した完全生命体。復讐心を持つ異端科学者が怨念から生み出した。全ての生命体に死を与える力を持つ。それは天使や悪魔にも通用する。相手の生命エネルギーにもよるが、常人の人間なら撫でる程度で力尽きる。悪魔や天使でもそれは関係なく襲いかかる。生命エネルギーを持つ全てが敵である。


死神王デス・スター・キングス……彼を見て恐怖を少しでも抱けば魂を死神の大鎌で抜き取られるぼろ布を身に纏って相手が一番恐れるものを直接触ることで思い浮かばせる事が出来る。悪魔はサタンを恐れ、天使は神を恐れ、脆弱な人間は姿を見せるだけで恐れる。魂を抜き取るだけ力を増す。


忌竜王いりゅうおうヴァルガ……龍族の中でも突出した力を持ち、悪意ある竜王である。上級の天使でも手を焼く程の強さを持ち、第四の勢力の中でも希であり、天使を目の仇にしている。その時には多くの天使がやられて、悪魔が攻勢に出たが、その悪魔を止めたのが、聖竜王アトラスであった。天使は多くの犠牲を出し封印した。


聖竜王アトラス……悪魔の上級勢力を足止めしたヴァルガに唯一対抗できる竜王。

第四勢力の中でも、人間の味方である行動が目立つが、決して味方という訳では無い。ヴァルガとは太古から不仲であり、思想も異なる為、竜族の中でもこの二頭の竜王は異質な存在である。上級悪魔たちも手を焼いた程で、上級悪魔たちも多数やられた。忌竜王ヴァルガが封印された事に気づいて、

上級悪魔さえも滅する“聖王の伊吹”で一気に片を付け、飛び去った。




コシロー……ディリオスの実弟。ミカエルの神霊体の火炎球をくらっても生き残った元人間。元々人間であったかも疑わしい噂は、天使たちが来る前から、派黒流術衆の間では噂はあった。強靭な肉体、精神、そして噛む事が異常に発達しており、強い悪魔や天使も噛み殺されている。ディリオスとは度々喧嘩をしていたほど仲は悪く、悪魔や天使が現れる前から、何度か噛みつかれた事があった。一度だけディリオスが戦いを避けた事があり、その理由は極少数の者しか知らないが、「食われそうになった」と話していた。


ぬらりひょん……小さなお爺さんみたいな恰好をしているが、妖怪族の大頭目である。三世界が繋がる時にのみ現れる。誰の味方をするわけでもなく、旅をする。手を出さなければ問題ないが、ひとたび手を出すと配下を呼び出したり、自分で戦ったりもする。強さのほどは上位に属される。天使により封印された。


鬼の一族……身の丈は小さいものから大きい者までいる。大きい者ならば五メートルほどで、三メートル以上の太い鉄棍を武器にしている。一振りで人間であれば飛び散る。敵対する者には、神であろうと悪魔であろうとも、容赦なく襲いかかる。第六位の天使長ウルフェルにより封印されていた。体は鋼のように硬く、力はあらゆる武器を握り潰すほどの怪力であり、肉体派の怪物である。エネルギーの多くは身体エネルギーである。体格に見合わず、動きも速く、目で追っていては追いつけない程の速度で、素手でも人間や悪魔や天使なら骨ごと引き裂く力と爪を持つ。



サイゾウ……昔、一族の安全を確約する為、悪魔と同化した初代忍者の棟梁。ディリオスたちの始祖に当たる。彼は神の遺伝子五十%保有者であったため、人間として悪魔の力を吸収し、生まれ変わった。同化前でもディリオスより、全ての強さの面において突出しており、最強で最恐の忍者であった。天使により封印された。トビカトウにつけ狙われていたが、彼はいつも先手を行っていた。そしてトビカトウが、彼を誘き出そうとして、一族の中でも勇名を馳せる者たちを、次々と襲って殺した。そして彼はトビカトウを追い込み、最恐と自他共に認められていたが、トビカトウは戦いにおいて初めて逃げた。彼はトビカトウを追って、一族の無念を晴らす為に、悪魔と同化した。


トビカトウ……サイゾウの腹心で三神忍者と云われてきたひとりである。同じ忍者ではあるが、強すぎる為、誰もが避けるほどであった。悪魔も天使も人間も同様に恐れていた。彼は更なる強さを求めて悪魔と同化した。彼も五十%の保有者だったため、圧倒的強さを手に入れた。最強と云われている師であるサイゾウを殺して、忍者の最恐を見せつけ独自の軍団を作ろうとしていた。天使により封印された。彼は自らが、最恐であると信じていた。しかし、サイゾウの真の強さを知り、自他共に最恐と恐れられていたが、生まれて初めて恐怖というものを知った。トビカトウはサイゾウから逃げる為に、悪魔と同化を果たした。


コタロウ……三神忍者のひとり。ハンゾウとトビカトウと同列の忍者である。コタロウは気分屋であり、好んで殺しをする事も、暗殺依頼も相手が弱ければ受けない。しかし、彼を襲って生き延びた者は、誰一人としていない。唯一気に入らない男がいる。トビカトウに一度命を狙われたが、両者互角だった故、決着をつけたかったが、そのまま天魔聖戦に突入し、彼は、トビカトウを倒す為、天使と同化を果たした。

彼もまた50%の神の遺伝子を有しているため、姿はそのままである。


ハンゾウ……三神忍者のひとり。サイゾウが封印された後、彼ら三大忍者は独自の道を進んだ。ハンゾウはコタロウやトビカトウと違い、サイゾウの腹心でもあった彼はサイゾウが封印された後、忍者をまとめて忍びの里を作り、分裂を出来るだけ回避し、忍者衆の多くをまとめ上げた。サイゾウの腹心であった彼は、熟慮した上でサイゾウが味方した悪魔との同化の道を選び。彼もまた50%保有者であったため人間のままではあるが、悪魔に味方した。

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