第13話 彼女いるやヤンケ




ん?誰もイナイ?

あれ?電気ついてるし・・

クーラー回ってる・・し


専務は?何処行った?


待ってても仕方ない

専務室に悪いとは思ったがアップルパイが痛んでしまうんで入り、アップルパイをテーブルに置いた。


寒いくらいヒエヒエ


はぁー


休みが無駄、帰って寝るか!

と、貴重な休みだと思いなおす。


どっこいしょとぉ


茉穂は腰をあげ

エレベーターを降りた時

さっきの服装の泰真が背の高い

ゆるふわロングのモデル体型

の綺麗な人と仲良さげに

話し込んでいた。


┣¨キ ッ

またかよ!仕事場に女連れ込むなよw

茉穂は固まってしまい

茉穂の心臓が、バクバクと高なった。

ああ、そうかヤッパ彼女いたんだっけ?


いないってのはモテ男の常套句か?

長身でイケメン、いないはず

ないじゃんか!


あれ?

この間の可愛い系の女子は?

?マークが頭に2個


どっちが本カノ


気付かれないようにコソコソと出ていく!気を使わなくても二人はお互いに夢中なようで、いらぬ気使いは無用


しかし置いてきたアップルパイ

が心配だ。

この暑さ、クーラーが

入ってるとはいえ・・・



ピコーン


アップルパイ専務室に

おいてあります。

部屋開いてましたよ

不用心!!


手に持った携帯のサブ画面に

茉穂の打ったラ〇ンの文字が浮かぶ


ハッとして泰真は回りを見ると

先の角に茉穂のコッチを見る

顔半分が見えた。


プッ『馬鹿め茉穂見えとるワ』

泰真はさっきの仕返しを思い付く


「どうしたの。」

彼女は不思議そうに彼を見る



「あ、ああ佳恋(カレン)

お茶飲んでく?

ラズベリーカフェの

アップルパイがあるんだ。」


「キャー嬉し

あのアップルパイ大好きー」

佳恋は泰真に飛びついて

喜んだ。



茉穂はぐぐググググ

「あのカフェ、誰でもつれてくのかよ!」



ニヒヒ

「ヨシ、行くぞ」


泰真は佳恋をベッタリ肩に腕を回し抱えた状態でエレベーターに乗って上昇して行った。

「プッあはは、あはは」


小馬鹿にしたように泰真は

笑い出す。


俺が茉穂に惚れてると思ったか!

心配して眠れぬ夜を明かせ

アハハァーハッハッハッハハッハッハッハ!!


佳恋はギョッとした顔で

泰真を見る。



「どーした泰真」


「コラ、呼び捨てすんな!

お前イトコでも10歳下」

コッン

イテッ


「今度彼氏つれてきていい?」


「は?ダメ‼️」


「なんでー」


「又バンドマンかホストだろー

やめとけやめとけ」



そんな事知る由もない茉穂は少し

ガックリ!

バス停に立ち会社の方を見て

溜息を吐く。


来た事を後悔した。

彼女はなんだか嬉しそうだった

泰真も中々楽しそうだった。


なんか置いてきぼりを

食らったような気さえする

茉穂の心は、落ちつかない。



しかし時間が経てば怒りに変わる


ナンジャアリャャャムカムカ

彼女いるやんケ

ニャニィが彼女いない、は!!

嘘こくな


プンプンプンプン

茉穂は、アップルパイの

お礼も言ってもらえない。

期待してたわけじゃないが

アップルパイ代3000円って

レシートには記載してあるってーの!

茉穂が支払いしてる事になる。

注文したのは泰真だけど


まあ仕方ないか!


無理に支払いしたのは茉穂

泰真が支払う前に支払った

彼には支払う意思があったし



携帯には、何の着信もない。

お礼くらい言ってよね私に。


確かにハンバーグ食ったのは

悪かったけど

たべたかったんだもーん

急に!!




バスを降りるとアスファルトの

照り返しが半端ない

道の先はユラユラとしている

こんな日は冬の寒ささえ

恋しくなる。

茉穂はコンビニに入り

幕の内弁当とお茶と

ジャージ系のアイスを袋いっぱい

買った。


まだpm6時か、明るいなぁ




☀️🌱


月曜日の朝、大河はキョロキョロ

「今日もいないなぁ茉穂ちゃん。

泰真彼女と

ご飯食べに行ったのか?」


泰真はダルそうに答えた。

「ああ、行った。」



大河は泰真の顔を見ながら

「それに彼女の大好物の

アップルパイ、たべたのか?」


「・・・大好物?」

泰真は顔を上げ大河をみる。

大河は自慢げに答えた。


「おお、彼女の同僚に

聞き込みいれたら

ケーキじゃダントツアップルパイ

の次バターケーキだからわざわざ

アップルパイを用意したのに。」


「ふ、ふーん。」


意味深な、ふ、ふーんに大河は

何かを感じて


「なんかあったか?」

と聞いてみた。

いや絶対なんかあったなと

興味津々!!


「・・・」


「アーッハハハハアハハハハウケルwww

子供かよ。」


土日の流れを聞いて大笑い。

「笑うな主導権握った方が勝ちだろ

あそこで負ける訳には行かなかっ

たんだよ。」



「ハンバーグぐらい

又頼めば良かったじゃん、」

子供かよ!


ムムムな顔をして泰真は言う。

「だから引いた方が負けなんだ!!

付き合うならそこを

ハッキリしないとナメられて

一生を過ごす事になるだろ!!

それにハンバーグデカイんだよ

あの時点で半分のスペースしか

腹に空いて無かったし!!」


「じゃあ気持ちよく譲れば

よかったんじゃん。」

大河は呆れた顔をして泰真に物申す。


「だから、一生の主導権がアッチに

回るんだよ。

一生過ごすなら大事な事!!」


「ふぅーん一生過ごすねぇー

一生過ごす前にケンカ別れ

してたらどうにもならんだろ!!」




・・・



「ま、まあそうだけど、そうだな、」

泰真は大河の一言に納得しながら

もあんまり深刻に考えていなかった。




夕方17時時計を眺め

「ヤッター退社時間珍しく仕事

終わったし帰れるーw」

八月終わりの週

この暑さとも、もう直ぐお別れじゃ


ゾロゾロと従業員出入口から

人が出てくる。

「茉穂、ビアガーデン🍺

行かない❓」


この暑さに由梨の誘いは

断れ無さすぎる

しかも給料出たし


「う〜ん由梨反則

断る理由がみつからねー。」


由梨は茉穂の同期で、独身仲間綺麗なユルユルロングに綺麗な鼻の通った美人さん。


最近美亜が結婚の為寿退社、その入れ替えに由梨がやってきた。


由梨に近寄る男性は後輩から先輩迄

なぜに独身かとゆうと

婚約破棄された経験がある。


給料もよく、美人、料理も上手く

そっがない!完璧女子

な彼女を


「何でも出来て俺は必要か?

君の頼れる男になんてなれなかった。


でも彼女は違う

俺が居ないとダメなんだ

強い君とは違う。」


と浮気相手を由梨と同棲していた

部屋に連れ込んでニャンニャン

してやがったとサ


偶然早めに帰って来た由梨は唖然

そんな言葉を吐かれて2人を叩き

出したと言う。

剣道四段、空手二段 の由梨が2人を

引きづり出すのは朝飯前!

つ、つぇぇぇ


由梨は、結婚には踏み切れない奴


「美人は美人で大変なんだね」

チラチラ由梨を見て呟く


酒の飲めなかった由梨なのに

今は結構飲む派

.。oO辛かったんだね!

ジョッキを抱えてグビグビいく

由梨を見て茉穂は思う。



「ふうーw結構飲んだよね

茉穂大丈夫?」


「まあ、あんまり飲んでないから

大丈夫ダヨ!!

由梨お酒強くなったねw」


「まあね笑

ヤケ酒で鍛えたからねウヒヒ」


「実はね私も失恋しちゃった💔」

由梨は驚いた顔をしてたけど

ヨシヨシと茉穂の頭を撫でながら

「勉強、何もかも勉強」


どっかの親父みたく由梨は

大声で叫ぶ


酔っ払ってるから誰に聞かれても

平気!!きっと明日には忘れてるはず

「恥は、かきすてー」

と茉穂も叫ぶ!

ういぃぃヒック



ヨタヨタと歩く二人は凄く楽しそう。



「結婚ーがなんだー

独ー身 バンザーイ」


「バンザーイバンザーイバンザーイ」

勿論マスク着用は酔っ払ってても

必須、あー、習慣とは身に付く

もんでマスクしないとパンツ

履いてないような気すらする。

私だけ?

ヨロヨロ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る