第4話 安瀬の自白


「いい所であろう?」


 白色灯がない店内に立ち、暖かな光を提供する赤提灯。2mはありそうな大樹の切り抜きに掛けられた、百を超える色とりどりの小さな瓢箪。


 そんな内装煌びやかな店内を背景に、得意げな顔をしてこちらを見る安瀬。手に持っている、ぐい飲みが同い年とは思えないほどよく似合っている。


「まぁな。突き出しのナスのお浸しも美味しかった」


 くどくない程度に濃い味のタレが大きめのナスによく浸っていて、酒がよく進む味だった。ここは安瀬が借りている賃貸近くの居酒屋。俺は安瀬に呼び出されて、今は店内奥のお座敷で二人静かに飲んでいる。


「しかし珍しいな、外飲みの誘いなんて……」

「普段は宅飲みで十分であるからな! ご飯は美味しいし、酒は多種多様無限に出てくるでござる!」

「お前らが色々置いて行ってくれるおかげで、酒のラインナップなら居酒屋にも負けない自信はある」


 我が家の押し入れの一部はもはや酒の魔窟といっても過言ではない。一度試しに買って気に入らなかった外国産のお酒や、割るものが必要な甘いリキュール達がさらに自分たちを熟成させている。まぁ、酒のストックはあればあるほど嬉しいので別にいいのだが。カルーアとか結構好きなんだが、普段牛乳を買わないため特に余りがちだ。気合を入れて、ホワイトルシアンでも家で作ってみようか?


「で、理由は特にないのか? 単純に飲み相手が欲しかっただけか?」

「本日は平素よりお世話になっております、陣内殿に対して感謝の意をお伝えしたくこの場をご用意いたしました」

「嘘をつけ」


 安瀬が唐突に顔を伏せて、言葉で敬意を示しだした。随分とノリがいい。


「まぁ、理由は場が盛ってきてから、ほどほどにでござるよ!」

「それを言うならのちほどにな」

「細かいのぉ……まぁ、隣町からわざわざ来てくれた礼じゃ。今日は我のおごりでやんすよ」

「おいおい、マジかよ……!!」


 なんと珍しい。俺たち四人組は奢られることはあれど、奢るような高潔な精神の持ち主は居ないと思っていた。


「一昨日にバイト代が入ったばかりでござるからな。倉廩そうりん実ちて礼節を知ると言うが、懐が潤っている時こそ感謝は伝えるべきでそうろう

「意味はよく分からんが、今日は安瀬が生き仏に見えるぞ」


 そうとなれば話は別だ。気分よく酔っぱらって頂いて、気分良くおごってもらおう。人のおごりで飲む酒ほどおいしい物はない。


 俺は空いてるお猪口に酒を注ぐため、徳利を安瀬に差し向ける。


「どうぞ一献」

「フフフ、悪いの……」


 トクトクと徳利を鳴かせながらお酌する。


 酌を受ける安瀬の姿はとても堂に入っており綺麗だ。青い革ジャンに白いニットシャツ。それらを身に纏い、長く色素の薄い艶やかな茶髪を後ろで一まとめにしている姿は、天真爛漫で幼さを感じさせる普段の言動とは相反しつつも奇妙な親しみやすさを感じさせる。


 ギャップというか、黙っていれば美人というか……


「ぐい飲みがよく似合うな」

「そうかえ? まぁ店内は薄暗い。夜はすべての猫が灰色に見えるという事であろう」


 逆手で杯を口までもっていき、静かに飲み下す。粋な飲み方だ。


「昨日、罰ゲームでして大学に行ったやつには見えん」

「あ、あれは流石の我もキツイものがあったでござる……」


 11月の寒さ厳しいこの時期に、股下3cmのへそ出しスタイルで大学に赴く彼女の雄姿は生涯忘れられない物になるだろう。彼女のスタイルの良さが災いし、用意していたコスプレ用制服のたけが合わなかったのだ。しかし、それくらいの理由で罰を実行しない俺たちではない。


「一番傑作だったのが、線形代数学の先生の『この後、AVの撮影でもあるのかい?』だったな」

「あれは心をえぐったでござるよ……。というか普通にあの発言はセクハラであろう!」


 その時、俺たちは怒るでも訂正するでもなく過呼吸になりそうなほど笑い、周りをドン引きさせていた。まぁ、あの格好で講義を受ける方が悪い。


「しかも今日、その事でに呼び出されて真剣に人生相談を持ち掛けられたであるよ。『何か困ってることがあるなら相談に乗るわよ』って。なんて言い訳するかマジで悩んだでござる」

「ハハハハハ!! 佐藤先生も仕事とはいえ大変だな」


 佐藤先生とは俺たち四人の担当女教授だ。俺たちの所属する情報工学科は女性の比率が大変少ない。全国的に見ても理系の男女比など9:1が基本ではあるが。なおかつ俺たちは2していて、大学1回生にして20歳を超えるといった稀なやつら。そういった事情を持つ俺らは一か所にまとめられ、佐藤先生の担当学生となっている。


 この問題児たちの相手をする佐藤先生には同情を禁じ得ない。


「あぁ、大丈夫でござるよ。陣内に命令されましたって誤魔化しといたであるからな」

「俺を巻き込むんじゃねよ!」


 ただでさえ同じ学科の奴らに『女を侍らす漫才師見習い』だの『彼女にコスプレを強要する変態鬼畜外道』など様々な異名で呼ばれているのに……。


「というか、明日、間違いなく俺が佐藤先生に呼び出される……。なんて言い訳しよう」

「アッハッハッハ! どれ、我が特別に面白いヤツを一緒に考えてやろう」

「いや、お前のせいで頭を悩ませているんだが」


 明日行われる生活指導という名のお叱りを想像して憂鬱になる。せっかくの飲み会なのに変なことに頭を使うのはごめん被る。煙草が欲しくなり、ウィストンを一本咥え火をつける。喫煙席がある居酒屋はありがたい。この寒い中、外にわざわざ一服しに行くのは手間だからな。


「そういえば、ここの居酒屋のおすすめはなんだ? 行きつけなんだろ?」


 煙草を灰皿に置いて、店内を見渡す。喫煙可能なのが不思議なほどに手の込んだ内装だ。そして、安瀬のお気に入りの店という事は装飾だけではなく、酒の質も高いはず。


「あぁ、ここは自家製のモヒートが上手いでありんす。しかも自家製に加えて、バカルディではなくキャプテンモルガンのプライベートストックを使ってるらしいでやんす」

「それは、まぁ、随分と高級品を……」


 モヒートとはミント、ラム、砂糖、ライム、ソーダ、で作る清涼感と甘さが特徴的なカクテルだ。普通の居酒屋ではコスパを考えて、大手飲料メーカーで売っている炭酸で割るだけでできる業務用の物を使っているはずだ。


「モルガンのプライベートストックなんて一本5000円くらいするだろ。それにモヒートって普通、ホワイトラムで作るんじゃないか?」

「ダークラムで作るモヒートの方が我は好みだ。飲んだことないか? ちなみにお値段は、一杯1500円である」

「強気な値段設定だな、奢りじゃなきゃ頼まないかも」


 確かにあのラムはめちゃくちゃ美味い。度数40%とは思えないほどの口当たりの良い深い甘みが特徴的だ。個人的にはレディキラー代表作。俺の場合ストレートでも難なく飲むことができるくらいだ。むしろ、コーラ等で割ることには抵抗がある。


「フフフ、それは奢りがいがある話であるな。すいませーん! 注文いいですかー!」


 はい只今、という店員の声が聞こえてくる。たいして間を置かずに店員が足早にやってきた。


「自家製モヒートを二つとスモークタンをお願いします」

「かしこまりました」


 安瀬は俺達以外の前だと普通の口調になる。いきなり口調がまともになると、普段との温度差で風邪ひきそうになるな。


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「うっっっま」

「で、あろう?」


 ミントの心地よい爽快感だけが口内で広がると同時に、ラムの濃いシロップのような甘みがアルコールやミントの苦みを打ち消してくれる。グラスについてあるライムも新鮮でアクセントにぴったりだ。おつまみのスモークタンもいい塩梅。歯ごたえがあり塩辛いスモーキーな味わいが炭酸の効いたお酒をさらに加速させる。


「ゴキュゴキュいけるが、1500円だと思うともったいなくて舐めるように飲んじまうな」

「分かるでおじゃる。お互いに貧乏性でやんすね」


 そう言いながら、安瀬がフィルターに埋め込まれたカプセルを歯で噛み潰した。よく見ると普段吸っているメビウスではない。


「何を吸ってるんだ?」

「マルボロのアイスブラストでやんす。これも御贔屓の品じゃ」

「ミントの酒に、ミントの煙草か。好きだよなミント味」


 返事もせず、安瀬は紫煙をくゆらす。煙を肺まで入れずに香りを楽しんでいるように見える。少しの間の後、ふーっと優しく吐き出した。


 不思議とその姿はなまめかしい。煙草を咥えたピンク色の唇が店内の灯りを反射して怪しく光って見えた。


「この冷めた清涼感が、どうにも堪らないでありんす」

「猫屋みたいに過剰に好物を入れだすなよ」

「あそこまでではござらんよ」


 カラカラと二人で笑いながら酔いと時間を先に進める。


「けど、今日は他の二人は呼ばなかったのか? これだけいい酒場ならあいつ等も絶対に気に入るぞ」

「……」


俺が猫屋たちの事を口にすると安瀬は急に押し黙った。


「二人も一緒が良かったでありんすか?」

「へ……?」


 慮外の発言。そう言うと安瀬は流れるような所作で俺の隣に座ってきた。


「お、おい……」


 胡坐あぐらではなく、女の子座りになった彼女は内ももに手を置き肩をすくめている。俺の隣に居座りなおしたその姿は、まるで儚げな女の子。ミントの煙草を吸っていたせいだろうか。彼女の体からは心地よいハーブの香りが漂っている。


「わ、私だけじゃつまらないですか?」


 いつもの口調をやめて、彼女は俺にしな垂れかかってくる。整った顔立ちの彼女がそういった事をやると恐ろしいまでの庇護欲をそそられる。だ、誰だこいつは……?


「い、いやそんな事はないが」

「そう……よかった」


 そう言うと安瀬は安堵の吐息とともに可愛らしく笑って見せた。普段の彼女からは考えられないほどの健気さ。月下美人という言葉が似あう。


「今日、陣内だけを呼び出したのは実はがあるんだよ」


 赤い顔をこちらに向け、潤んだ瞳で上目遣いになった彼女の真剣な目線が俺と交差する。


「そ、そのちゃんとした理由とは……?」

「うん……実は陣内に言いたいことがあって」


 こちらを向く彼女の顔は相変わらず朱い。朱い頬は酔いのせいか、紅潮のせいかは判断できない。しかし、彼女に密着しているため伝わってくる体温は心なしか普段よりも高い気がする。


「今日は二人を連れてくるわけにはいかなかったの。大切なことが言いたかったから……」

「た、大切な事」


 刹那、。この先の展開を予想し、ドクンと心臓が変に跳ねる。不整脈だ。嫌な汗が額からにじみ出て、思わずゴクリと唾を飲み込んだ。


「あのね……」


 やめてくれ。俺はなんだかんだ今の関係が気に入って──



「実は我、37度くらいの微熱があるんでやんすよ」


 ダラーっと鼻水を垂らしながら安瀬はそう言ってのけた。



「はぁ!? は、はぁぁぁぁぁああああーーー!?」


 店内にもかかわらず、俺は大声で感嘆の声を上げた。


「いやー、昨日のコスプレで体を冷やしちゃったようで、お昼ごろから発熱しちゃったでござるよ」

「お、おま、おまえな……!!」

 

 そう言われれば、コイツ来た時からいつもよりテンションが高かったし、変な言い間違いもしてた! 体温もやけに高いし、そんなに飲んでないのに顔が赤いのもおかしい!!

 

「あ、一応弁明しておくと感染するタイプの風邪ではないでござるよ? 午後の講義を抜けて医者に診断してもらったでやんすから。微熱であるしな」

「いや、そういう問題じゃくて単純に危ないだろ! 風邪を拗らせて死んだ奴も世の中には居るんだぞ!!」

「ア、アハハハ。そう言われると弱いでありんす……」


 安瀬は先ほどまでの明るい態度から今度はシュンっと落ち込んで見せた。俺の目から見れば反省しているというより、熱で躁鬱が不安定になっているようにしか見えない。


 さっきまでの甘酸っぱい雰囲気は、はるか彼方へと吹き飛んだ。俺は残った酒とつまみを流し込むように胃に収めると、座った状態から勢いよく立ち上がった。


「おい、会計済ませて急いで帰るぞ!」


 今はこのド阿呆の体調が心配だ。


「あ、その、さっきからフラフラして立てないでやんす」


 そう言いペタンっと座り込む安瀬は普段の溌剌はつらつとした姿とは違い、まるで借りてきた子猫。熱っぽい吐息を吐きながらすがるように、ボーっと俺を見てくる。


「……おぶってやる、ついでに看病もセットでな」

「あ、ありがたや」


 少し怒気を込めた俺の声に、安瀬はさらにシュンっと縮こまった。


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 会計は安瀬が宣言通りにおごってくれた。体調の悪い彼女にお金を出させるのは一瞬抵抗を感じたが、元々身から出た錆という事を思い出して気兼ねは無くなった。


 今は安瀬をおぶって、彼女の賃貸に向かっている途中だ。彼女の体重の軽さは運びやすくて助かるが、もう少し重たいほうが体力の心配をしないで済む。背中越しに感じる彼女の体温は先ほどよりも高く、冬の夜の冷たさは体に響く。急いで帰らなければならない。


 しかし、その前に安瀬には聞いておきたいことがある。


「なんで風邪ひいてるのに、飲んでんだよ」


 俺は当たり前の疑問を彼女に投げかけた。


「アルコールの浄化作用を試してみたかったでありんす」

「阿呆とは思っていたが本物の阿呆か、安瀬。アルコールに解熱作用はない」


 俺のあきれたような声に、安瀬は乾いた苦笑いで答えた。彼女の考えなしの回答に付き合いながら、今日の行動をさらに振り返ってみる。


「俺以外を呼んでないのはもしかして……」

「万が一にでも他の二人にうつすと申し訳ないでやんす」

「やっぱりな……俺にはうつしてもいいのかよ」

「陣内は馬鹿だし、風邪ひかないと思ったでござる」


 今日の安瀬にだけには言われたくない。


「じゃあ、珍しくおごってくれるって言ったのは?」

「もしもヤバくなった時の迷惑料代わりでそうろう


 居酒屋の代金を生命保険代わりかよ。まぁ確かに、俺なら喜んで看病するが。


「急に口調を変えて、変な雰囲気で迫ってきたのは?」

「そっちの方が面白いかと思って……」


 アレが演技だと考えると末恐ろしいやつだ。コイツが普段からあんな感じだったらモテまくるだろうな。


 あらかた安瀬の奇行の理由が解決したところで、俺には彼女に強く言いたいことができた。


「あのなぁ、安瀬……」


 俺の改まった様な口調受けて、背中で小さく丸まる安瀬。背後から『くわばら、くわばら』という声も聞こえる。俺からの雷に備えているのだろう。

大きなため息とともに、俺は彼女に容赦なく落雷を落とす。


「風邪ひいて、寂しくて、看病してほしかったなら、今度からは回りくどい事せずにちゃんと言えよな」

「……え?」


 俺の言葉に、安瀬は呆気にとられた間抜けな声を上げる。


「まだ半年程度の付き合いだが、それぐらいは分かるよ」


 俺は自分の見解をツラツラと語り始める。


「どうせ、明日の講義は公的な理由でサボれるからラッキーとか思いながら家で寝てたら、思いのほか寂しくなっちゃって、陣内なら飲みの誘いなら槍が降ろうが駆けつけるし、良い酒でも奢ってそれを理由に看病してもらおうって思って、でもなんか熱が辛くなったって言うのが恥ずかしくなっちゃって、変な雰囲気で誤魔化しながら自白しようとしたんだろ?」


「な、なんでそこまで分かるでありんす……!?」

「お前が馬鹿だから」


 流石の安瀬も今回はぐうの音も出まい。


「ぐ、ぐぅ……」


 うん、ぐうの音でちゃったな。ま、まぁ俺の推測は間違ってなかったようだ。 


 しかし、素直に頼むのが気恥ずかしかったのだろうが、酒を理由に俺をつり出したことは感心しないな。今回のようなことが起きないようにちゃんと安瀬には釘を刺さねばな。


「安瀬、確かに俺は自他供に認める、アル中のヤニカスだけど……」


 一つ前置きを置きながら、彼女を間違っても落とさないように深くおぶり直す。


「友達が熱出してる時くらいは、一緒に甘酒でも飲んで我慢するよ」


 背後で安瀬が沈黙する。予想外の言葉に驚いてるようだった。さすがに病人の横で煙草を吸うつもりはないが、酒は我慢できないので甘酒くらいは許してほしい……


「……っぷ、なんでござるかそれ。結局、酒は飲んでるでありんす」


 堪えきれないように笑う彼女。思ったより元気で何よりだ。安瀬はひとしきり笑うと肩を掴んでいた手を首に回して、しっかりと体を密着させてきた。空いた肩に頭を載せて、俺に体を委ねる。そっちの方が安定感が増すので助かる。


「安瀬の方はもちろん、ノンアルな」

「えー、……まぁ仕方ないでやんすね。ちゃんと治るまで禁酒禁煙じゃな」

「そりゃ、明日は大雪だ」


 疎らに立つ街灯だけが光る、二人だけの帰り道。俺と安瀬は風邪の事など忘れたように、仲良く談笑しながら帰路についた。


************************************************************


 翌日、俺は約束どおりに甘酒をこしらえってやった。米入りのやつだ。俺と同じように事態を聞いた猫屋と西代が看病に来た。猫屋は冷えピタやスポーツ飲料を持って駆けつけて、西代はグデグデになるまで煮込んだ病人食用のうどんを振る舞ってくれた。


 俺達の介抱もあって、安瀬は二日後にはケロッと復活したのであった。


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