第16話 それ、ダウト
俺は鈍感なんかじゃない。
その手の主人公を最近はあまり見なくなってきた気がするぞ。
そんな絶滅危惧種に俺がなっている訳ではないのでこの状況の意味だって履き違えちゃいない。
桃花は俺を親友として仲良くしてくれているし、希穂は義理の妹として一歩ずつ前進しようとしてくれているんだ。
これは微笑ましい光景なんだ、これは微笑ましい光景なんだ…
「お兄さんがなにか勘違いしてる気がします…」
「なんで優希はこんなに優しい笑みを浮かべてるのかしら…」
うん?どうしたんだい2人ともそんな変なものを見る目は?
「…まぁいいでしょう。私はいつでも会えますからね」
「そうやってマウントとっちゃうんだぁ?」
またバチバチになっとるけどコレは微笑ましい、コレは微笑ましい、コレは微笑ましい…
「これ以上やってたらお兄さんが壊れちゃいます!」
「そっか優希って基本目立つことなんてないもんね、こんなことになってたらそりゃ脳がパンクしてもおかしくないか」
「それっておかしくないんですか…」
「まぁ、それが優希にとっての自己防衛本能なのよ。これ以上は流石に酷ね、やめておくわ」
2人とも弁当を食べ終わって無事(?)にこの修羅場のような空間は停戦に終わったのだった。
希穂が帰るのを見届けた桃花は先ほどまで俺がいたところに視線を戻そうとする。
「ねぇ優希、お願いがあるんだけど…ってアレ?」
そこに俺はいなかった。
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(危なかったぁぁぁ!!!!!!)
危うく色々な意味で脳破壊されてしまうところだった…
俺が今いるのはコンピューター室。今はタブレット支給される時代なのでもう使われることは無く鍵を持ってる俺の独壇場という訳だ。
…と思ったんだけど…
「ありゃ、先客がいたのか」
合鍵があったのか、定かではないがなんと俺の1人になれる空間に侵入者がいたとは…
その先客はスマホを不乱に操作しておりこちらにまだ気づいていない様子。
しかし、足音に反応したのかスマホを動かす手を一度止めてこちらを見る。
その正体は可愛らしいショートカット、夏場なのにパーカー、猫耳が錯覚して見えてしまうほどの猫性に満ち溢れた少女…
この人の噂は俺だって知ってる。
「お前…猫川みくる…だっけか」
コクリと頷くその仕草はもうペットのそれにしか見えなかった。
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はい、コレは幼馴染編と銘打とうと思ったんですけどやめます!
取り敢えずヒロイン出しとけ編です(適当丸わかり)
桃花だけにスポットライトを当て続けるのはキャラ的に発展しづらいんですよねぇ…
過去回想ばっかで現在の進展が少ないのは個人的なポリシーが許せないんですよね。(特大ブーメラン予定)
まぁ、取り敢えず見ていってください!オネシャス!(ネット弁慶)
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