あなたの知っている木星はせいぜい2割

木沢 真流

きょう〜人類がはじめてぇ〜

——きょう、人類が初めて〜木星に着いたよぉ

  ピテカントロプスになる日も、近づいぃたんだよぉ〜——


 この歌に反応したそこのあなた、年がバレますね。

 これは「たま」というバンドの「さよなら人類」という歌の一節です。私は幼い頃、木星に人類が着けるようになるにはきっと途方もない時間が経っているはずだ、なのになんで「ピテカントロプス」なんて過去の存在になってしまうんだろう? と疑問に思っていました。

 諸説あるようですが、とにもかくにも木星に人類が着く、というのは遠い未来のことではあるけれど、いつかは達成するかもしれない、などというぼんやりとした印象をみなさんも持っていたのではないでしょうか。


 しかしあなたはまだ知らない。

 この人類が木星に着く、ということがどれほど大変で、どれほど不可能に思える偉業なのかを。

 ある時から木星のファンになり、木星を題材にした小説まで書いてしまった作者が語る、木星の神秘。

 これを読んだらきっとあなたも夜空に木星を探したくなる! その遥か彼方に浮かぶのその天体に想いを馳せること間違いなし! 意外と注目されていない、知っているようで知らない木星のお話をします。

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