大人のエンタメ、涙のBESTセレクション!!

婆雨まう(バウまう)

ハラハラドキドキ、大人のエンタメ編。

第1話 皆殺しの歌 ~200万で戸籍を売った男

あらすじ

 『自分は周りからどう思われているのだろう?』

 不安で眠れなくなり、探偵を雇って自分の身辺調査を行うことにした。


 結果は、それはそれはひどいもので、自分がむかし遊んだ友達、遠い親戚からも彼はうとまれていることを知るのでした。


 大学で考古学を専攻した直人は、ひょんなことからテレビに露出する島崎敬子と顔見知りになる。


 弱みを握った筒井と直人は、敬子に近づき、秘密をばらされたくなければ、

 『1度だけ、オレ達と関係を結べ』

 強引に迫った。


 SMクラブで両手を縛られ、自由を奪われた敬子は、2人の前に尻の穴をさらし、脱糞だっぷんし、撮影された写真をもとに、ずるずると金を要求されるようになる。


 ついにはソープ・ランドへの労働をすすめられ、金の無心むしんで身動きが取れなくなる。


 フィアンセを裏切っている自分に自己嫌悪する敬子は、とうとう脅しに屈しきれなくなり、伊豆の恋人岬に身を投げてしまう。


 彼女は筒井の子供を身ごもっていた。

 お葬式がしめやかに行われた。


 敬子から何もかも遺書で知らされた友人、高橋真理子は、お葬式に参列し、心に復讐ふくしゅうの炎を燃やす。


 鷲尾が勤めるアメリカの軍事基地に何も知らず呼び寄せられた河合直人は、高橋真理子と偽装結婚し、平凡だけど幸せな時を静かに送る。が、毎日飲まされた正体不明なカプセルで体調を崩し、日本への帰国を余儀なくされる。


 軍事基地では、UFOの開発。人体実験。遺伝子の組み換えによる、第3の生物が宇宙人とともにまさに開発されている最中で、得体の知れない生物でごった返していた。


 体調不良を理由にアリゾナから帰国した直人は、心のよりどころである真理子と連絡が取れなくなり、やがて一人ぼっちになる。


 数年後、顔、体中に発疹させた無数のイボで余命が半年であることを知る。

 そしてこれが、敬子と真理子の復讐ふくしゅうであることをある日、悟るのである。


 若くして死を目前に控えた直人は、意識が混濁こんだくする中で自分は幸せだったのか懸命に探ろうとする。良心を取り戻したまさにその時、天へのお迎えが訪れた。

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