EPa 32 謎の巻物

オレ達は宿に戻り晩御飯を食べた。


少し休んだらお風呂に入りに行った。

1日の疲れを癒やしてくれる。


「あーー気持ちいい、、、」


ちなみにハチさんはお風呂が嫌いだ。

雨に濡れるのも嫌みたいだ。

今度男同士裸の付き合いで誘って見よう。


「あ〜いい湯でしたよ、ハチさん」


部屋に戻るとハチさんは座布団の上で仰向けで寝ている。

初めて見た時は死んでいるかと思って焦った。

いまは良く耳を澄ますとイビキが聞こえる。

(グガ〜グガ〜、ス〜ピヨ〜)


なんて無防備な寝姿だ。

スマホで動画を撮った。


「お腹いっぱいで眠くなるよな」

「そうだ巻物巻物」


「鑑定!!」


【スキルロール:鍛冶士 L v1】

備考:簡単な素材の生成、武器、防具、生活用品、工業製品を作れるようになる。レベルが上がると熟練度が上がり精度、高度な素材作成や製品を作れる。それでは早速、復活の呪文をオレは読み上げた。


【大和タケルは鍛冶士Lv1を取得しました】


明日、早速石ころを拾い捲ろう。

なんせオレは借金まみれだから。


ステータスの確認が面倒になってそのまま寝ることにした。


翌日は午前中にそこらの山、川から素材となる鉱物を拾い集める事にした。


翌朝、

『主人殿!おはようございます』


「おはよう!ハチさん」


朝からご飯モリモリ食べた。

(パクリ、モグモグ、モリモリ〜)


今日も身体を動かすからな。

皆んなも朝食はしっかりあ食べよう。


しかし普段は余り朝からご飯モリモリ食べないのに旅行に行くと食べるのはなんでかな?

不思議だ。


用意されているからか?

もったいない感情が出るのかな?

そう美味いからだ!


マップを開き検索をかける。

周囲の山で過去に採掘、露天掘りされた場所が表示された。

そこに行って見る。


愛車のスーパーカブマンにガソリンを満タンに入れ、いざ目的地へ。


『主人殿?聞いても良いかの、主人殿はさっきから下を向いて何を拾って居られるか?』


「石ころ!鉱物ってやつ」


『ふ〜〜ん、主人殿はゴミとかいつも何かを拾って居られるが趣味であるか』


「そう言えばゴミ拾い、石ころ拾い、拾ってばかりだな」


と2人とも笑いが溢れた。

〈あはは〜ははは〜)


いくつかの山で石を拾い集め。

お昼ごはんを食べる事にした。


今日のお昼ごはんは決めていた。

ダムカレー!だ。


三春の里田園生活館に着いた。


もとは施設には旧桜中学校が再利用されたり、茅葺き屋根の古民家が移築されたり、水車小屋まである情緒たっぷりの施設だ。


「すみません〜ダムカレーをご飯大盛りで」

お食事処てダムカレー800円を注文した。


重量式のコンクリートダムの形を再現したごはんにカレーのダム湖にコロッケとメンチカツが浮かぶ。


見た目だけで美味しい。


ダムの下流には木々をイメージしたであろうサラダ達、ゆで卵スライム?端に福神漬けがさりげなく添えてある。


どうする?

放流するか?

越水するか?

悩む所だ。


今回は放流することにした。

「えい!放流します。下流の方はご注意を」


野菜が丁寧に煮込まれ小さくなっている。

スパイシーなルーが夏の暑いときは食欲をそそる。


「おい!C〜」


サラダで少しお休みしまたカレーを口に運ぶあっという間に食べてしまった。


カレーは飲み物だとどこかの偉人さんが言ったとか言わないとか。


食後のブルーベリーソフトを食べた。

「これまた、おい!C〜」


この施設にはなんと入浴施設があるらしい。

午前中の疲れを癒そうとひっと風呂浴びる事にした。


内湯と露天を交互に楽しみ。無理休憩所でのんびりゴロゴロして、もう完全にやる気が無くなった。


地元のおばちゃん達にお呼ばれして一緒に井戸端会議に参加した。


何処ら来たんだとか、歳はいくつか、何している人か、田舎は何処か、質問攻めにあったが楽しかった。


「東北大地震の前まではここいらも若い人がもっと多かったがの〜あれ以来、観光客も少ないし寂しくなってね」


「ほらまだ原発があるやろあれがあるうちは福島は再生出来んや」


皆悲しい目になった。


オレはおばちゃん達に福島の今を調べに来ていると伝え採取、観察で大学の課題をしていると話した。


オレに出来る事なら小さな事でも頑張ってやって見ると伝えた。


おばちゃん達はこれからはあんたら若い人の時代だから頑張って欲しいと言われた。


お風呂に入り、やる気度マイナスから一気にMAXへ午後も頑張ろう。


先に帰る事を伝えるとお菓子をビニール袋に入れて持たせてくれた。


お勉強の合間に食べなさいと渡された。


皆さんに感謝とご馳走様を伝え、オレは石ころ拾い集めに戻った。


外に出ると直ぐハチクロさんがやって来た。


『主人殿は長風呂過ぎるのである』

『待ちくたびれたのだ』


「ごめんごめん」

「お詫びに此方のお菓子をどうぞお納め下さい」


『さすが主人殿は分かって居られる』

『これは初めて食べるお菓子ですぞ』

『うむ、パクリ、美味い美味い』


『所で主人殿は石ころ拾いばかりして、いつもの小手を使えばひとつの所でたくさん取れるのではないか?』

『スティールを使えば岩盤から鉱物だけ取れるのではないかの』


「ハチさん!早く言ってよ〜」


『わしは主人殿がそういう道具は使わない縛りでトレーニングされておるものと、こりゃ失礼した』


「そんなドMな縛りしないから」


午後からはハイペースで拾い?

奪い!まくった。


山のほかに川沿いも探した。


川沿いは地層や岩盤層が剥き出しになっている場所が多かった。


ちなみに小手を使うと鉱物だけ取れるので山や崖などを崩さないように出来るから環境に優しい鉱物採取となった。


【採取した鉱物】

銅3トン

鉄15トン

マンガン2トン

チタン0.4トン

タングステン0.6トン

石英35トン

水晶58トン

紫水晶(アメジスト)0.2トン

ガーネット0.2トン

フローライト(蛍石)0.8トン

オパール0.5トン

トルマリン2.5トン

メノウ0.9トン

碧玉(ジャスパー)2.6トン

緑柱石0.5トン

砂岩、頁岩(コンクリート原料)150トン

貝化石2トン

石灰石55トン

金200g

砕石や石材など250トン


【大和タケルは収納BOX Lv9になりました】


いつの間にかたくさん入るようになったと思っていた。


「そうだステータス確認してないや」


帰り際にサクッとダンジョンをクリアして宿に戻った。


【ダンジョン2日目の成果】

極小魔石18

デンジャー柄ビッグスライムの魔石1

ポーション3

あぶくまの美味しい水2

あぶくまの炭酸水1

お〜い!麦茶2

カルピース1

コーララン1

ペプシン1

ブドウジュース2

ファンタジーグレープ1

ファンタジーオレンジ1

ブラックコーヒー2

カフェ・オーレオレ1

そ〜れ!お茶2

メロンソーダ1

スピリタス1

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