地球帰還の無機物転生者(インテリジェンスウエポン)

思春期の老害

第1話プロローグ

「ついに来たのね」

『ああ!ようやく帰れるんだ』


森の深く奥で、一人の少女が首もとの真珠ネックレスを触りながら呟くとネックレスは少女の頭に語りかける。


(本当にびっくりしたよ。転生したら奴隷の首輪だったからなぁ。そんでアン(俺が名付けた)につけられたあと奴隷商から逃亡してレベルアップしたらチョーカーやペンダントとかマフラーに変身出来るようになったんだよなぁ。それぞれ固有スキルをアンに与えてて。今の真珠のネックレス状態の俺は異世界へのゲートを開けられる)



「すごい‥‥魔力が溢れてく。本当に今なら世界を渡れそう‥あなたの世界へ行けるのかな?」


「ああ、多分な。」


アンの首もとから強い光が放ち、足下にはこの世界では全く見たこともない魔法陣が浮かび上がる。



「きゃぁ!」


アンの足下は光の粒子となり消えていく。



『大丈夫だ。安心しろ』

(なぜかはわからないが地球へ繋がってる確信だけがある。本当に日本へ行けるかはわからないが、行き先が地球だってことだけは確かだ。なぜわかるかはわからないけど)


「ネク‥‥ネクがいうんならきっとそうなんだろうね」



ネクというのはアンが首輪に着けた名前である。地球人としての記憶はあるが例によって名前は思い出せない。



そして、森の深く奥で一人の異世界人がその存在を消した。



そしてその頃、地球のとあるアパートの部屋に魔法陣が浮かびあがり1人の青年が異世界転生キター!と喜んでいた。

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