第40話

 次の日の朝、アーランドさんに自分も魔の森に入るため席を外すことを伝えて魔の森へと向かっていった。ダンジョンマスターのスキルを利用してゴブ太達の位置を確認しそちらへ向かって移動していく。途中途中でゴブリンやコボルド達がいたが道中邪魔になるやつをなで斬りにして他は放置。最短で合流ポイントへと向かった。


 「きました!」


 ゴブ助が俺の気配を感知してゴブ太やゴブ蔵に伝える。サッと獲物をおろすと俺の方向に向かって頭を下げて待機していた。


 「お疲れ様、みんな楽にしてくれていいよ!」


 ゴブ太達と話すために土魔法でサクッと座る場所を用意して円座になって話し合いを始めようとする。


 「さて、みんなのレベルがマックスに上がったという通知があってね。進化先が気になっていても立ってもいられずにきてしまったよ。」


 「ありがとうございます!」


ゴブ太達は知能が上がったおかげか言葉が流暢になっていた。


 「みんなはそれぞれどのように進みたいとかの希望はあるかな?僕はできるだけ強く、かつ人型として進化していってほしいと思っている。三人には将来ダンジョンの将として立ってもらいたいと考えている!」


 「勿論にございます!必ずや期待に応えてみせます!」


 「まずは、わたしから行きます!」


 最初に手を挙げたのはゴブ太だった。


 「よし、ゴブ太のステータスはっと…」


 配下にも見えるようにしてゴブ太のステータス画面を表示する。


ゴブ太

種族 ゴブリン

レベル15/15

体力200

魔力70

力150

敏捷60

知能40

硬さ40


身体スキル 剣術lv3 槍術lv2 棒術lv2 剛力lv1 金剛lv1 指揮lv3


魔法スキル 火魔法lv1


生活スキル


特殊スキル 成長限界解放


となっていた。


前回から変わったところは各項目が大幅に上昇しており、スキルのレベルも上がっているところだろうか。


 「進化の派生先は…ゴブリンソルジャー ゴブリンランサー ゴブリンリーダー ゴブリンマッスラー ゴブリングラディエイターだな。ちょっと待ってくれな、レベルが上がった事でスキルが一つ付与できるようになっている。」


 ゴブ太につけられるスキルは様々あるが、何かユニークっぽいものの方がいいだろうと思い特殊スキル枠を見ていくと勇者の証(ブレイブハート)という限定スキルが出ていた。解放条件は誰よりも真っ先に先頭に立つ事、仲間をまとめる事 魔法と剣術と指揮を納めている事一段階目種族ランクである事らしい。これは良さそうだな。能力は全ステータスをスキルの倍率をかけた後1.25倍、かつ勇者スキル関連を解放するらしい。


 「ゴブ太には特殊枠の勇者の証がある。これをとってゴブリン族の勇者として頑張ってほしい。大丈夫か?」


 「はい!光栄の極みです!よろしくです!」


 ゴブ太の元気な返事をきき迷わずに勇者の証を選択、付与する。そのまま流れるようにステータス一覧から進化先を見るとゴブリンプレイバーが追加されていた。ゴブリンプレイバーの効果はステータスレベルアップ時のポイントを1.2倍だそうだ。つまり力のアップ量が十の時は12上がるということになる。勇者の証と合わせるとチートみたいな性能になるな。そのまま問題なさそうなのでゴブリンプレイバーに進化させる。

 

 進化ボタンを押すとゴブ太の身体が黒く光り等身が俺より頭一つ分小さいくらいに伸びた。そして、禿頭で耳が長く垂れていた頭部は、人のように耳が短く髪の毛も首元まで伸びて限りなく人型に近づいていた。所々緑色が残っているためゴブリン風味を残しているが防具を着れば冒険者として振る舞ってもばらなさそうである。

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