布団

 君が買ってきた布団がとても心地よくて、いつまでも被っていたくなる。

「いい加減起きてー!」と、君の声が聞こえた。僕はそっと目を開けて、ドアの方を見る。視界がまだ霞んでいたので、眼鏡をかける。このところ調子が悪い。

 ドアが開く。「おーはーよー」君の明るい声と笑顔が、いつものように朝を告げた。

「おはよ」

「朝ごはんできてるよー」

「うん」

 そう笑ってから、君を手招く。ハテナマークを浮かべた君が、そっと僕に近付く。僕は君の手を掴んで、布団に引きずり込んだ。

「どしたの?」

 そう不思議そうに笑う君を、優しく抱きしめた。

「今日も好きだよ」

 寝ぼけた頭は、言葉を素直に告げた。

「ふふっ」

 君は優しく笑って、僕を抱きしめ返す。

「私も、好きだよ」

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