RIGHT and LEFT

「いやーお金沢山もらってなんか悪いな……。とりあえずネゲブに戻ってきたけど……流石に狭いな。これじゃあ家畜も入り切らないや」


「じゃあ俺の荷物減らそうか?」


「いや、わざわざ捨てるのも勿体無いし、ロト。ここで別れない? どうせ土地はいくらでもあるんだし。ロトが左に行けば、自分は右に行く。その逆もまた然りだ」


「お、そうだな。と、なると……ほんとどこまでも行けるな。うん。じゃあ、俺は東に行くわ。じゃあな!」


 お、ロトと別れたのか。あとはアブラムだな。


「アブラム、お前も周りを見ろ。今、お前の視界にある全ての土地を、お前と子孫にも無利子無期限であげるわ。後はよろしくー」


「それマジすか。んじゃとりあえず記念碑立てたこー」


──────────────────

次回、『MELCHISEDEK』

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