第7話イジメ

トップギャルのグループの子達が

小さな水鉄砲を持って遊んでいた。

ベランダから、ターゲットを探すと水をかける。

朝から大爆笑していた。


僕は嫌だなと思いながら

見て見ぬフリをしていた。

だけど、僕はターゲットにされやすい。


案の定、トイレから出ると、

水でっが待ち構えていた。


股間の部分だけを狙われた。


  きっしょ。お漏らし

  くっさ、ウケる


僕は隠すように教室に戻った

パンツも濡れている。

椅子も。床に水がポタポタおちた。


静かな事業中、ギャルの1人が


  ポチャ太、お漏らしじゃね?

そう、大声で言った。


キイナはだるそうにしていて

教室はザワザワして

先生が

  静かにしなさいと言いながら

僕に近づく

それと、ほぼ同時だった


キイナがスポーツタオルを持って

    

    ほい!!

と言い、僕に渡した

キイナは

    水だろ?風邪ひくぞ


先生は

   そうなの?水なの?どうしたの?

と、僕は

    いや水道で、えっと

言葉に詰まった


僕は休み時間になると、キイナの所に行った


   洗って返すから


するとキイナは

    椅子に敷いとけよ

    まだ、濡れてるだろ?

と言った


   あらありがとう


僕はイジメに遭った

だけど、救いもあった

だから気にしない事にした。

だけど、



次の日、キイナは大きな水鉄砲を肩に担いで来た。


化粧を念入りに直していた、ギャルたちの

顔面に、大量の水をかけた。


僕は、思わず立ち上がった


    なにすんだよ、キキ

    ふざけんな!

    

キイナは笑った。

    何してるって?

    お前らと同じ事だけど

    楽しいそうにやってたじゃん

    楽しくてねーの?

ギャル達はキイナに近くの席の子の筆箱をなげつけたけど。

当たらなかった。


クラスには僕と同じ目に合った子がいた

その子が、小さく、手ををぐーにして

ヨシ!!とポーズした。

僕も、ざまあみろ!と思った


キイナはある意味孤立していた。優しくて

誰とでも話してくれる。

だけど、1人だった。

僕は、思い切って話しかけた


    あの?キイナさん?


    は?キキでいいよ?

    なに?どうかした。


    クレープ、美味しいよね?


キイナは子供みたいな顔になった。

    ポチャ。クレープ好き?

    私大好きなんだ。

    オカズ系も好き

    

    僕も、ソーセージのやつとか


    やっぱり?美味しいよな

    家じゃ、食えないからな。


    ポチャの母さん優しいだろ?

    

    あ、うん、

    大事にしろよな母さん

    

    あ、キキの母さんは?

    

    自殺した。

僕はおもわず。

    ごめん!


そう言った、それしか出てこなかった


    謝るなよ。

キキは笑った

    スッゲー美人だったんだ

    自慢のママだよ。

    でも、シンバを


    あ、弟とのシンバな

    ポチャしってるよな?

    シンバの事で苦しんでて

    私は気がついたら、

    シンバがいたからか

    当たり前だけど

    美人で幸せに暮らしてたのに

    シンバが生まれて

    生活のギャップに

    順応できなかったんだろうな?

    生き地獄ってよく言ってたよ

    なら、死んだ方が幸せかもな?


    だから、気にするな

    ボチャ!!

    誰しも色々あるよ。

まるで、悟ったように。僕も少しでもキキみたいにしよう、

なにか出来るかもしれない。

キキだってキズついてないわけじゃないはず。

僕がキキにしてあげる事あるかな?


イジメを受けたのに何故か崩壊な気分だった。

ギャルの子達がかわいそうに思えるほど、

あんな事で笑っていればいい。

そんな奴らは気にする事ないんだ。

僕は少し強くなった気がした

いつもの窓の外の景色がなんだか違ってみえたんだ。

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