あとがき



 いきなり宣伝でアレですが、じつはですね。

 以前、エブリスタの妄想コンテストで大賞をとった『あなたに一輪の花を』というジゴロ探偵シリーズの短編が、5分シリーズに掲載されることが決定しました〜ヾ(≧︎∇︎≦︎*)/


『五分後に犯人に迫るラスト』だそうです。河出書房新社さんより。

 本屋で見かけたら、ぜひ手にとってみてください。ぱっと見わかんないと思いますが、めちゃくちゃ直しました。2月25日発売。


 一花はそういう事情なので、エブリ以外の他サイトでは公開できないんです。なので、読みたいかたはエブリで読んでね。


 ——という、ここまで。

 じつは前回の短編集『魔法使いの赤い薔薇』のあとがきに書いてた出だしです。

 一日一話更新して一ヶ月もたてば、さすがに情報公開してもよくなるだろうと思ってたのに、まだ告知解禁にならなくて、あわてて前回のあとがきから消した部分です。

 今度こそ解禁になったので。


 ワレスさんは僕のなかでも特別なキャラクターなので、短編一話とはいえ書籍化は嬉しく、舞いあがって書いたのが、この二冊ぶんの短編集です。舞いあがっただけで26万字書けてしまうっていうねw

 溺愛してるでしょ?


 短編集第一弾はエブリスタの『この文庫がすごい!』っていう書籍化イベントに出したので……というか、出そうと決めて書いたので、そのぶん、内容的にちょっと遠慮がちになってます。あんまりエロくなく、ライトに読めるミステリーを念頭に置いてました。一花がそういう話なので、あのくらいでおさめようと。


 ただ、今回の第二弾はそういう制約なく書いたので、よりワレスさんらしい奔放さがあったかと思います。


 この前はほとんどの作品が妄想コンテストのテーマを使って書いたけど、今回は逆に一話めの『かけぬける』(走りだす)八話『王女さまの猫』(猫)以外はテーマなしで自由に思いつくまま書きました。そのせいで一話ずつがちょっと長めですが、個人的にはとても好きな話がたくさん書けました。


 かけぬけるもわりと好きだけど、『ジゴロと少女』関連の三話、『ワレスは素敵なジゴロ』『劇場の魂になるまで』『王女さまの猫』は好きですね。って、ほぼ全部じゃん! はい。全部好きです。ワレスさんですから(*'▽'*)


 なかでも、ジゴロと少女は、書いてから気づいたけど、これ、ずっと昔に思いついてたネタでした。

 ワレスさんがみなしごをひろって……というシチュエーション。今回、こういう形で書けたのはよかったかも。


 とくにワレスさんが語った幼いころのシルディードとの思い出。これはずいぶん前に思いついて、泣きながら妄想したやつです。贅沢な時間だったw


 ワレスさん視点で、二人の出会いからラストのシルが死んで、ワレスさんが一人でまた旅に出るところまで、いっきに考えつきました。ほんとはもうそのまま文章にしたほうがいいんじゃないかってほど、微に入り細に入り妄想したんですが、重い話だし、書くと長くなるかなぁと思って、ずっと手を出さずにいたんですけどね。ドリスに聞かせる形になったので、重くなりすぎずに切ない感じでまとまったかと思います。


 さて、ジゴロ探偵シリーズ。

 まだまだ、ワレスさんが砦に行く気配はありませんね。この五年あとくらいですから。

 その間には、ワレスさんが砦へ行こうと決意する重要な話なんかもありますが、それはできれば長編で書きたいと思ってます。皇都で連続殺人事件が起こって、ワレスさんの大切な人が何人か殺される……って話です。その最中にジェイムズの婚約者騒動があって、ジェイムズとも決別。ワレスさんにとってはツライ話ですね。


 それはともかく、今回のような連作短編集としても、まだ行ける!w

 すでに六、七個ネタがあるし。もう一冊書けるとは思うんですが、書き続けると質が落ちる気がするので、いったんここで終わりにします。またいつか書きたくなったら……。

 今回、手妻師のジェルマンも出そうと思ってたのに出せなかったし、だんだんメインゲストっぽくなってくるキャラたちもいますしね。


 小説って書かないでいると、だんだんその世界が遠くなっていくんですが、ワレスさんはつねに僕の心のなかに住んでる人の一人なので、書こうと思えば、いつでも簡単に書きだすことができます。

 青蘭や龍郎も今ならまだチョロく書ける。


 ではでは、またいつか、このシリーズでお会いしましょう。オリンピック閉会式を見ながら、ごきげんよう。



 2022年2月20日

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