青年は少女と共に、また歩き出す。

 過去を振り切る事で、それとは逆に過去を見つめ直す事で、また明日へと進んで行く二人の様子が良い対比になっています。

 死なないという事は、逆説的に言えば生きていない事。世界から置き去りにされで生きる意味を失った不死の少女と、生きる意味を失った事で生を断とうとする青年。そんな二人が出会い、共に過ごす事で、互いに励まし合い、再び歩み始める様が、重過ぎない文体で描かれています。
 
 願わくば、彼らのその後がどうなったのかを知りたい所ですね(若い二人ですから!)

社会人の方は彼らに感化されて、今の職を突然辞め始めたりしないように…(笑)

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