第9話 プロポーズ

そういえば、二人とも

同じ会社に就職できて良かったな


健一さんのレベルに合わせましたから


俺が合わせたんだぞ


はははは

クスクス


健一さん

パソコンは打てるようになりましたか

それが難しくてさ

え、仕事ですよ

打てるんだけどさ

どうやら、ちがう所を押してるみたいなんだ

パト専の教え方が悪い

再起動しか習ってないぞ

電源ボタンを長押しするやつだろ

それで、また長押しするんだろ


違いますよ

だから、係長に怒られるんですよ




高級レストランにて


健一さん、最近は様子がおかしいですよ


気のせいだよ

本条さんの誕生日は今週の金曜日だね


こんな高級なレストランで誕生日祝いをしてくれるのですか

健一さん、どうして黙っているのですか


本庄さん僕と結婚してください


もう返事したの忘れられたのですか

小学校の時に健一さんと花火をしていたら

健一さんが花火をしている時に中学校になったら結婚しよう

そう言ったじゃないですか

覚えていないのですか

あの時は結婚できないから

大人になったら

いいですよ

そう言ったのを忘れられたんですか


私でよければ、お願いします


ありがとう


新婚旅行に行きたいですね

でも、パソコン買ってしまいましたからね

長押しをし過ぎて壊れててしまって

修理にお金を使い果てましたから

クスクスクス



子供は何人つくる

あ、少なくていいよ

ひとりっ子でもいいよ

子供が多いと大変だからな

あ、子供いなくていいんじゃない

お金かからなくてね



健一さん・・・

私は子供が産めないかもしれません


本庄がいれば十分だよ


健一さんが可哀そうで

ごめんなさい、こんな体で産まれて


絶対に産めるから不安にならなくていいよ

僕が支えるから


数日後


本庄さんにプレゼントがあるんだ


なにですか・・・・


ほら


わあ

タンポポ


え、どうして


ちょいと、軽井沢に行って

軽く取ってきただけさ


わあ、可愛い


あの時、二人で吹いたのを覚えてる


はい


半分ずつだったね


今も半分ずつじゃないか


はい


2人あわせて助け合っていこう


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