第2話 自由にやりなさい

とある大きな公園に奥の小学生たちが集まっていた。

今日は図工の野外授業だ。

「は~い皆。今日は楽しく自由にお絵描きしましょうね!」

「「はーい!」」

元気な声が公園に響く。

やがて、それぞれが絵が描き始めた。

皆、個性的な絵だ。空を少し暗めに染める子。木を肌色で描く子。黄色いお花を赤で描く子など、多くの子たちが個性的な色で染めていた。

先生はそれらを見て一人一人に声をかける。

「ここは、、もうちょっと明るい青で染めようか!ここをこうしてっと、、これで良し!こんな感じで描いてみて!」

「ここは少し茶色を使おっか!」

「このお花は黄色だよ!間違えちゃったのかな?赤色は、、、これだね!ちょっと見てね、、、」

やがて、授業時間は終わる。

「はーい!じゃあ皆学校に戻ろうね!」

「「はーい!」」

その後、

一人の男の子が俯いた表情をして歩いているのを一人の女の子が見つけた。その男の子に彼女は声をかける。


「どうしたの?具合悪いの?」

「・・いや、全然自由じゃないなぁ、、、って、結局、先生の色で染めているから。」

辺りは夕方のオレンジのような色にへと染まった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る