第4話:覚醒

 そうして、一つの世界で新たに子供が生まれた。

 名前はソラ。

 ユニティ魔導帝国クロノス公爵家3男である。

 この男が世界で最強となることを、まだ誰も知らない……

 ―――――――――――――――――――――――――――



(ん……ここは…………なるほど。今度こそ転生したようだな)


〔A……接続確認。空間掌握完了。摂理ルールに干渉……拒否。権限により強制介入。スキルの自動獲得……完了〕


(何だ? この声は……?)


【スキル:【WSWorld System】を獲得】


(ん? スキル? 何が起こった? 何の声だったんだ?)

 疑問は絶えないが、思考は邪魔されることになる。


「…………おお、ソラが目を覚ましたぞ」

「そうですね、あなた。まったく、可愛らしい顔をしていますわ」


(この状況、この感覚、なるほど。つまり彼らが今生での両親か。二人とも若いな)

 まだ据わっていない首を動かし周りを見渡してみる。

(やっぱり中世な感じだな。奴の知識通りだ。見るに今は少し寒い頃か?装いが夏で……はない感じが……する……。つ、まり……秋……ごろ……だ……ろう…………)


 様々な疑問を残しながらも、襲いかかる眠気に耐えられず寝てしまった。


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