第21話 鼠という名の実験動物

スフィアは思う、この子も不憫というか

大変なことに巻き込まれたというか


【力を望んだ本人の結果】なのだろうが


私は今の教皇に仕えることだけが

生涯の目的で出世欲はなく

昔からの付き合いで、



枢機卿や司教 大司祭などになる

気は無いのだが


なんとなく

エメロード様の心は読める


本人が指導したり鍛えることは

常識的に出来ない

目をかけた後継者などに見られると

お互いに厄介なことになる!


本来なら自分で指導したかったのでは?

1日に2回も様子はどうだ?

と報告を迫られるあたり

素直では無いと思う!


まあ私、神官長がつきっきりに

近い状態でもかなりの待遇なのだが・・


もしもの場合を避けるために

1日だけ指導して様子を見るのだが


明日以降は更に危険な状態になるだろう!


☆☆☆


本当はもっと精神修練や

最低限の此処でのマナーを仕込みたかった

が期間がない!


いきなり【実技的な訓練】に入る!


この基本スキル【ヒールの説明】

回復魔法であると同時に

聖なる光、ホーリーライトの効果も

多少は含まれる


まずはイメージして対象に手を当てるか

かざして【ヒール】を唱えれば

基本的にはかかる


数千数万回こなして完璧にイメージを固めれば

イメージのみで唱えることなく

【無詠唱発動も理論上は可能】になり


離れた対象ににもかけられるようになる!

戦場では死ねない役職なので10メートル後方

からかけれるようになれば上出来!


更にイメージを保ちながら戦えれば

戦闘に参加しながらの発動も可能

神官戦士やパラディン

ガーディアンナイト

そこら辺で戦慣れすれば可能


どんな体勢からでも発動も可能になる


最大の問題が、あなたに付けられた

呪いのアイテム!


【自分にヒールをかけてみなさい!】


アリステラが素直にイメージして

【ヒール】その瞬間身体に凄い衝撃と

痛みが走り口から血を吐血!

「痛い!痛い!痛い!」


倒れてかなりやばい状態に追い込まれる

「それが呪いです!」


スフィアが、アリステラを回復する!

精密な魔力操作ができないと

ダメージを受けます!


自分や他人のHPの許容量や

ゾンビや霊などに与えた

ダメージのオーバーキル

【オーバーブースト】が

自分へのダメージになります!


とりあえず今日は

【100回はヒールを発動】

してもらいます!

あとは自分で考えなさい!


これが実験動物のネズミ

籠に入れられたネズミを置かれる


病気にかかっており

ほっておくと衰弱して死にます!


今日は私が貴方を助けますが明日からは一人

【最悪、死に至ります!】

今日中にコツを掴まないと

未来が無いと思いなさい!


心の中で思う可哀想に!

魔力操作 ヒールのレベルを1以下に落とすか

自分の魔力を抑えるかできないと

呪いからは逃れられない!



ノルマの100回をこなせなければ見捨てろ!

ネズミが死んだら新しいのと交換して

自分の無力さを実感させろ!

との命令!


悪役の継母でもなかなかここまでできない!


言いつけを破るようだが

ヒントだけは与えたいと私は思う!

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