第18話 宝物庫の守護者

グリフォン、シテルはしつこく言う

「エリーゼ エリザは臭い!」

「ちゃんと洗え!」


テレパシーを受信できるようになったはいいが

エリーゼ達からすると失礼極まる!

身だしなみも整えているし

ゆあみもしている!


何度も貴重品の石鹸で洗わされる!



それもそのはず、シテルの住処のそばには

ブラックドラゴンの巣がある!


人間嫌いで20.30人で縄張りの中を

歩こうものなら

即座にブレス《竜の吐息》で消し炭にされる!


神経質になりすぎても寝られないので

5名以下の気配ならスルーもするのだが

見つかるとやばい!



そんなものか!よし!

私の寝床だから汚すんじゃないぞ!

2日間みっちり働いてもらう!


遥か天空にある浮島

その中にあるひときわ大きな大木

シテルより遥かに大きく!


住処である木の窪み樹道のうろでさえ

シテルより大きくかなり深い!

木の中にある洞窟上の窪みである


この浮島ではシテルが一番偉い!

鳥の魔獣や幻獣でさえ歯向かってこない!


ハーピーどもは下僕である!


【シテルさまご帰還!】

ハーピーどもが出迎えるが一括して追い払う


「死にたいか?!

邪魔だ!どけ、愚民ども!」


慌てて逃げるように飛び去っていく


ハーピーたちはシテルがここに

住み着いているおかげで

平和と安寧を享受していることをわかっている


住処について人間達を降ろしてもなお、


ハーピーの代表は会いに来る!

ハーピークイーン

とても美しく派手な模様で

羽全体に豪華さがある個体!


不在の間、特に問題は起きてません!

シテルは当然だ!というような素振り


その人間どもは・・・

【私の下僕だ】殺すことは許さん!


そしてハーピー達により

貢ぎ物の果物が山のように

積み上げられる

イチゴ みかん りんご なし ぶどう

メロン マンゴー スイカまで


そしてシテルは意地悪で面白い事を

思いついた!

ハーピークイーン捕まえて

「お前は忙しいか?」


「それなりに!」


ギロリと睨みつけて

同じことをドスの聞いた声で繰り返す!

『お前は忙しいか?!』


ハーピークイーンは察した!

何かわからんが怒ってらっしゃる!

完璧な『模範解答』を出さねば!


『全く!部下に任しているので暇です!』

冷や汗をかきつつ直立不動で答える!


「そうかそうか、なら人間の言葉や

文字をこれから覚えろ!」


「へ?!」


後の『ハーピー界の腐女子の1号』である


おっかなびっくり

エリーゼ、エルザとの交流を始める

ハーピーである!


シテルが小姑のように部屋の隅を羽で触って

埃がある全部やり直せ!


そうするとハーピー達が10人集まり

羽を箒のようにして部屋中の埃が全て

吐き出される!


我は部下には気前が良いからな!

果物好きなだけ持っていけ!


掃除したハーピーは大喜びして

果実を抱えるだけ抱えて飛んで行く!


「そうだなお前がもし、

人間の言葉の読み書きを覚えたら

向こう30年は守護してやろう!」


これはすごいことである

一族の30年後まで未来が確約されるに等しい!


種族のオサとして一族全ての為に

勉強することになる!

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