もはや別次元の面白さ! えっちで油圧ショベルな女子高生はお好きですか?

「なんかすごいものを読んでしまった」

まず浮かんできた感想が、それだった。
おそらく、この作品を読んだことのある人なら誰もが共感してくれるだろう。
なにせ「女子高生が異世界で油圧ショベルになってしまった」という話なのだ。

異世界転生が流行している昨今、主人公が異世界転生して別人になるという話は多々ある。あるいは小説やゲームのキャラに転生するという話もある。
だけど「油圧ショベル」になってしまったという話は、どこを探してもこの一作しかないのでは、と思う。

そう。まさかの「油圧ショベル」である。
(余談だが「ショベルカー」と書かず「油圧ショベル」と書いているところに強いこだわりを感じる。そこがいい。)
異世界で油圧ショベルになってしまった女子高生がいったいどんな冒険を繰り広げるのかと思ったら、これがまたすごい。ドキドキ・ハラハラしっぱなしで、もう、見せ場しかない。
最初から最後まで、「全部が見せ場」です。

   ***

主人公は異世界で油圧ショベルの姿になってしまった。
そこで一人の異世界人と出会う。
互いに意思疎通をしてゆき、そこからまさかの逃亡劇。

「女子高生が油圧ショベルになってしまった」という突飛な設定だけではなく、ちゃんとハラハラ・ドキドキな冒険要素もあって、ストーリーでしっかり楽しませてくれる。さらにはラブロマンスまであるという贅沢さ。

異世界人「ラーシュさん」のお人柄が、また良い。
少し変わっている人だけど、優しくて、丁寧で、親切で、誠実で。
この人じゃなければきっと油圧ショベルと意思疎通なんてできなかったと思わせてくれる。

そしてこの作品、なんだかとってもえっちなんです!
「油圧ショベルでえっちな話とは?」と不思議に思った方は、ぜひ読んでみてください。すごいんだから(*ノωノ)
特に後半から一気にえっちさが加速して、ラブシーン?ではずっとドキドキしっぱなしでした。

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一台と一人のあいだに少しずつ絆のようなものが芽生えてゆき、「この人になら初乗車を捧げても良い」と思うに至るまでの様子は必見。
なにより、そこに強烈な説得力を持たせている作者様の技量がすごい。

すらすらと読める文章力の高さはもちろん、突飛な世界観を見事に構築してしまう説得力、そしておそらく――丁寧な下調べも、この作品のリアリティを作っているのではないかと思う。
おそらく作者様は、油圧ショベルの構造とか仕組みとかをしっかり調べて、必要とあらば動画なども見ているに違いない。そうでないと書けない内容だ。あるいは日頃から「油圧ショベル」と接しているか。

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ラストの締めも雰囲気が良い。
こんなハチャメチャな話をどうやって終わらせるんだろう、と思ったら、なるほど納得の展開。

なんだかんだいってお似合いの二人。
これからの出来事に想像をめぐらせるのも、また楽しい。

もっと早く読んでおけば良かった! と思うような面白い作品でした。

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