平成アングラ&サブカルてんこ盛り

 キャプションで既にひしひしと感じられますが、「意味深で謎めいた災害」「なんらかの意図を感じずにはいられない学園都市」「季節外れの転校生として現れた、死んだはずの幼馴染の少女」「フィクション溢れるネーミングセンス」と、好きな人には垂涎の設定がモリモリ登場します。これだけでも序盤の物語から期待大ですが、更に作者特有の短いセンテンスで畳みかけるようなテンポ感のある文章もまた、雰囲気をより引き立てていると感じます。
 裏を返せば、人を選びかねない、間口が広いわけではないことを意味しますが、それは作品が先鋭化していることに他なりません。キャプションでビビッと来た方は、まず読んでみてください。

その他のおすすめレビュー

羅田 灯油さんの他のおすすめレビュー78