謎の手紙

母は椅子の上に座っていて、僕の兄ーー山上恭太郎はリビングで寝ていた。なぜリビングで寝ているかは、兄の会社で伝染病のクラスターが発生し、母が念のため兄の寝床をリビングへ移動したのだ。兄の成績は小学校は普通だったが、中学校で急に良くなり、高校になって日本の高校の最高峰である開生高校に入ったのだ。それから兄は我が家のトップで大学は東帝大学の医学部に入り、医者になったというわけだ。しかしまだ結婚していない。もしかして結婚できないのは、山上家の結婚できないという遺伝なのかもしれない。母は椅子に座りながら言った。

「あなたに手紙が来ているわよ」

僕は不思議に思った。僕は好きな人もいないし、好きと思われることもない。なので手紙なんて来るはずもないのだ。なのに来ている。不思議なことだ。手紙を開けてみた。

            

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