第5話 買い物そして護衛

俺たちは旅の準備をするために街で買い物をしていた。


「あなたならこれらも魔法で作れるのではないですか。何故わざわざ買い揃えるのですか?」


ミサラがこうゆうように俺はやろうと思えば旅の必需品や料理器具、衣服など作ろうと思えば創ることが出来る。だが·····


「俺はそんな泥棒みたいなことをしたくないんだよ。この世界の物はほとんどが手作りのものだ。そんなものを俺が創り出したらこの人たちの時間や情熱を奪うようで気が引けるんだよ。」


「なるほど、納得です。」


自分が言ったことだが恥ずかしくなり少し目線をそらす


「ねぇー!ねぇー!これ買いたい!」


そんな中夏がよく分からない袋を持ってきた。


「なんだそれ?」

「んっとね『魔法袋』だって。中には別空間が拡がっていてどんなものでも収納することが出来るんだって。取り出す時は念じるだけらしいよ」


(ほう、どんなものでもか····旅に出るなら必要かもな)


「いくらなんだ?」

「金貨 97枚!」


(97枚!?)


この世界の硬貨である『グランド硬貨』

この硬貨は4種類に分けられる



金貨・・・銀貨10枚相当

銀貨・・・大銅貨10枚相当

大銅貨・・・銅貨10枚相当

銅貨・・・日本円で100円相当

金貨97枚とは日本円で970万円とゆうことだ


(確かにそれほどの値段はするだろう『』魔法袋ならな)


俺はその袋を既に鑑定していた。


〈鑑定結果〉

ただの袋

ごく一般的に売られている袋

値段・・・銅貨7枚相当


(これは偽物だ。)


そしてその店の奥から怪しげな店主が現れた。


「これはこれはお客様いらっしゃいませ。それに目をつけるとはお目が高い!それはどんなものでも収納できる魔法袋でございます。」


「なぁこれ、本当は魔法袋じゃないよな」


「何を言っておられるのですかお客様これは正真正銘魔法袋でございます。」


「冗談は顔だけにしてくれよ」


俺がバカにすることに腹を立てた店主


「営業妨害は立派な犯罪行為だ。お前ら衛兵に引き出すぞ!」

「やれるならどうぞだがその店の奥にいる護衛に頼ることはできないけどな」


「お前ら程度にわしの護衛を倒せるわけが·····」


店の奥にいた護衛は既にミサラによって捉えられていた。

それもそのはず俺が念話でミサラに指示を出し確保して貰ったのだ。


「わしに手を出したら本当に犯罪行為だぞ!」


「それならご心配なく」


ミサラがそこに口を出す


「私は王国騎士です。商品の虚偽出品によりあなたを捉えます。」


そして悪徳店主はしょぴかれて行った


「ごめんねみーちゃん私のせいで」

夏が半泣きの状態で俺によってきた。


「いいんだよお前が気にすることじゃない」

ポンポンと頭を撫で慰める


「ありがとう!みーちゃん!」


少し気恥しさを残す場にギルマスが来た。


「お前らこれから旅に出るんだよな」


「あぁそのつもりだ。大体のものを買えたしな」

とその場にある度に必要な道具などを一式見せた


(でもやはり荷物が多いと移動がしずらいか····)


そして俺は創造魔法で収納魔法を創り出し付与魔法で夏、ミサラの魔法欄に付与した。


「これで荷物が邪魔にならないな」


「ほんとにお前は規格外だな。そんなお前たちに頼みたいことがある」


「なんだ改まって」


「この国の重鎮を隣国まで護衛する仕事だ」


「そんなお偉いさんなら自前の騎士やらなんやらがいるだろなんでギルドに」


「わからん、だがこんな重鎮無下には出来ないからな」


「誰なんだその重鎮ってのは?」


「世界でただ一人神を降臨することが出来る方『巫女』様だ」


俺たちの気ままな旅はまだ遠いと見える······

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