Episode12

 運転席の窓を全開にして身体を外に出す。右手に歓喜ザ・ジョイ左手に悲哀ザ・ソローを持って前方に構える。


「オイ、タケル危ねぇだろうが。大人しく座ってろ!!」


 バット偉そうに言うな(#`皿´)


「タケルちゃん、それって魔法銃じゃない?そんな物持ってたなんて…」


 レイナさんから、ちゃん付けされた。…なんか嬉しい♪


「タケルくん、アタシが後ろから支えようか?」


 ミラさん、それこそ危ないですよ?


「ターゲット、マルチロックオン、銃形態ガンモード 【SMGサブマシンガン】、弾丸ブレッド 【通常ノーマル】」


了解ラジャーターゲット、オーク頭部にロックオン、銃形態ガンモード 【SMGサブマシンガン】、弾丸ブレッド 【通常ノーマル】、準備レディ


発射シュート!!」


 銃の引き金トリガーを引く。二つの銃から勢いよく弾丸がバラまかれ、吸い込まれるようにオークの頭を撃ち抜く。


『敵生体反応、無し。オークの殲滅を確認しました。』


「皆さん、終わりました。ところで、オークって食べれますか?」


 運転席に戻り、四人に聞いてみる。

 しかし、四人とも驚きでそれどころじゃないみたいだった。


『マスター、オークの肉は美味のようです。おかずが一品増えましたね』


 オッシャー!!ラノベやWeb小説に出てくるオーク肉が実際に食べれる。こうなれば、是非ともドラゴン肉を食べねば!!


「ねぇ、タケルちゃん、魔法銃ってそういう使い方が出来るの?」


「えっ!?……なんとなくやってみたらできました。」


「なんとなくであんな凄い攻撃が出来るものなのかしら?」


 レイナさん、深く考えたら負けです!!


「とりあえず、オークを回収するつもりですが、大丈夫ですか?」


 豚カツ、カツ丼、他にも色々食べたいなぁ~。


「タケル君、オークはとても美味だと聞いたことがある。是非とも回収してくれたまえ。」


『マスター、レベルアップされました』


◇◇◇◇◇◇◇◇


タケル 16歳

職業ジョブ 創造者クリエイター

Lv1→5 LvUP


HP 消費することはないでしょう

MP 無尽蔵


Atk 本気を出せば素手で惑星を粉砕できます

Def 本気を出せば核攻撃すら耐えられます

Agi 本気を出せば光の速さで移動できます

Luck 本気を出さなくても不運が裸足で逃げ出します


〈スキル〉

創造クリエイト

言語理解

錬金術

鑑定

異空間収納ストレージ

武術の極み 

魔導の極み 

飛翔

回復魔法 


◇◇◇◇◇◇◇◇


 おぉ、レベルアップした。オーク10体倒して4LvUPって多いのかな?


 そんな感じで、移動を続けているがそろそろ日が沈みそうなので夜営をすることになった。

 ある程度ひらけた場所を見つけ、そこをキャンプ地とした。


「さて、今日はここまでにしよう。まずはテントを建てて、かまどを造り調理をしなければな。」


 エレナさんの提案に、それぞれが口を開く。


「んじゃ、オレは薪拾いに行って来る。」


「私とミラで、竈でも造ろうかしら。」


「OK、レイナと一緒に造るね。」


 四人がそれぞれに動こうとしたので、僕はスキルの力を遺憾なく使った。


「アイテム創造クリエイト【ログハウス】」


 僕は、テントの代わりにログハウスを建てる。


「「「「なっ!?」」」」


 とりあえず、寝床はこれで良し。

 もちろん、たたのログハウスではない。そこは、異世界クオリティで虫や獣だけじゃなく低位の魔物の侵入を防ぎ、不壊機能付きで攻撃を受けても壊れない安心安全設計。

 これでみんなの安眠は、約束されたも同然です。

 照明はLED、システムキッチンにウォ○ュレット付きトイレ、そして露天風呂まで付いた贅沢仕様。


「皆さん、これなら安心して身体を休めることができますよ。」


「タケル君、突然家が建ったのだが、君がやったのか?」


「そうですが、何か?」


「…いや、凄いとしか言いようがないな。」


「ねぇ、タケルちゃん。お姉さん早くお家に入りたいんだけど…いいかな?」


「あっ、ごめんなさい。じゃあ、これから屋内を案内するので、皆さんついて来てください。」


 僕は四人を連れてログハウスの中を案内した。


「ちょ、ちょっとタケルちゃん!?このお家、お風呂がついてるわよ!?」


「あっ、はい。やっぱり、一日の疲れを癒す為にはお風呂が一番だと思ってつけました。」


「ねぇねぇ、タケルくん。脱衣場にあるこの白い箱は何?」


「これは、ドラム式洗濯乾燥機です。汚れた服を洗濯して乾かしてくれる物です。」


「なぁ、タケル。ドアを開けたら冷たい風が出てきたんだけど、これなんだ?」


「冷蔵庫。」


「タケル君、各部屋のベッドにある布団はフカフカで気持ちいいなぁ。」


「羽毛布団です。ぐっすり眠れますよ。」


 今のうちに、異空間収納ストレージ内でオークを解体。グロテスクなシーンを見なくてすんだ。

 ハートフリルエプロン戦闘服を身に付け、いざ行かんキッチン戦場へ!!



 ダイニングテーブルの上には豚カツ、カツ丼、しょうが焼き等、オーク肉を使った数々の料理が所狭しと並んでいる。


「タケルちゃん、このしょうが焼きって美味しいわね。」


「ねぇねぇ、豚カツおかわり~。」


「オイ、タケル。オレもカツ丼おかわりな。」


「タケル君、豚肉の冷しゃぶがとても美味なんだが、レシピを教えてもらえないか?」


 どうやら、僕の作ったオーク肉料理は、四人に大好評だったようです。


◇◇◇◇◇◇◇◇


次回は2月28日を予定しています。

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