転生勇者先生 愛情なく最強になった僕は転生特典として愛情と美食を求めて地球で愛されながらゆっくり無双します

新生児無双と出会い

　皆さんおはようございます。生後四日のハルトからお送りしています。

　今日は入院生活最終日。初めての家への帰宅となります。

　ということで今回は、四日間の入院生活を振り返りたいと思います。

　一日目

　産まれた当日。ものすごく暇でした。体は動かせない。目はかろうじて開けられたが、凄く重たい。赤ちゃん生活はとても大変です。

　そしてこの問題にプラスして、他にも大きな問題が二つあります。

　一つ目は、なんと言っても一日中眠たい！魔王幹部と戦った時くらい眠たい。あいつらと戦うと魔力の消費が多くて疲れるんだよ。

　この眠気は前世と同じなのでしょうか？助けて貰っていなかったら、捨てられた日に死んでいたでしょう。

　二つ目は、お腹が減るのがすごく早いことです。三時間くらいでお腹が減ります。というより量が少ないです。ただ胃が小さすぎて大量に飲めません。なので定期的に飲ませてもらいます。

　実は三度目のご飯の少し前にトラブルが起こりました。

　どうしてもお腹が減った僕は、全身に身体強化をかけ無理やり立ち上がり、少し歩き体の様子を確かめ周りを見渡した時の事です。

　誰かの知らない両親と目が合ってしまったのです。

　周りの子達は寝返りもできません。ちなみに魔力の流れで確認していました。

　二方ともそれはそれは、たいそう驚かれておりました。

　僕はどうしようかと考え、スっと寝転びしらばっくれました。

　僕達は疲れているのだと、自分の子供を見てすぐに帰っていきました。とても申し訳ないことをした気分になりました。

　そこからは、大人しく退院することに決めました。

　一日のルーティーンとして、前世からやっていた事を今世でも始めました。

　それはトレーニングです。

　もちろん重い木刀での素振りや、腹筋などの筋トレではありません。バレたら大変です。

　それに他にも理由があり、幼少期からあまり筋肉をつけすぎると、身長が伸びなくなるからです。

　やり始めるのは、ある程度成長してからにします。それじゃあ何をするのか。

　魔力のトレーニングです。

　魔力の保有量は、大人になってからでは全く多くなりません。そして、歳が若ければ若いほど成長しやすいのです。

　つまり現在が、一番簡単に成長するのです！

　まぁ、こんな事考える幼児はいませんけどね‪w

　ん？早くトレーニング方法を教えろですって？せっかちな人ですね。仕方ありませんね。教えてあげましょう。

　体内にある魔力を全て放出。わざと魔力切れの状態にし、空気中の魔力を吸収するという方法です。

　ただこの方法は、最も効率がいいのですがデメリットもあります。

　ものすごく頭が痛くなり、体がだるくなります。

　正直に言うとやりたくありません。

　僕は前世で何度も繰り返したので、慣れで軽痛みが減されていますが、痛いものは痛いです。

　ただ効率がものすごく良いのです。普通に魔力切れの手前で止め魔力吸収する方法より、数倍成長します。やらない手はありません。

　まぁこの方法は、この世界でできる人ほとんどいないと思われます。

　その理由として、どこにも魔力がほぼ無いからです。僕の場合は、一番魔力の多いダンジョンの最下層に、パスを繋ぎ魔力補給しているので早く回復します。

　それに対し、普通に空気の中から魔力補給をすると、回復するまで十倍以上かかります。

　とてもめんどくさいです。

　ですが何もしないよりとても早く成長するので、皆さんもやってみて下さい。

　僕はこの眠気に慣れるまで、ご飯、魔力切れ、寝ながら魔力吸収のルーティーンで生活します。

　二日目

　ルーティーンの他に新しくやることが増えました。

　可愛い女の子を見つけたのです。ちなみに横のベットです。

　現在の様子を見て、可愛い女の子と言ったわけではありませんよ！それだと変態みたいじゃないですか！これにはちゃんとした理由がありまして。本当ですよ！

　お隣さんからほんの微弱な、魔力の放出を感じたのです。

　他の子達は、魔力が体内にあっても外に漏れ出るほどではありません。

　ですがこの子からは、魔力が流れ出ていたのです。魔力は空気中から吸収しなくても、体内で生産することもできます。

　つまりこの子は、魔力生産量が他人よりも多いということになります。

　それで気になり、いつかダンジョンに行くのであればと、将来の戦闘する所を未来視で見てみたのです。

　するとあら不思議。とても可愛くそれに加え、かなりの戦闘センスを持っているじゃありませんか。

　魔力が足りないこともあり、なかなか強くなれず微妙な立ち位置ではあるが、センスだけで言えばトップクラスです。

　純粋な魔力無しの戦いだと、僕は勝てる気がしません。

　まぁ、少しでも魔力が使えるのであれば余裕です。

　僕の強さは魔力があってこそ使えるもので、魔力が使えないのであれば並以下です。もちろん対策はしてますけどね。

　やることが増えたと言いましたが、とても可愛いお隣さんに、テレパシーで話しかけることです。

　ちゃん会話出来るのかなと思いましたが、発音できないだけで話せるようです。ただ話の途中で寝落ちされます。

　これだけ眠たいと仕方ありません。

　三日目

　いつものルーティーンをこなしながらとある事に気付きました。

　疲れや成長の為に眠くなるのであれば、回復魔法を身体にかけ続ければ眠気が無くなるとでは？と考えたのです。実験してみると見事成功。

　常に眠気を無くす事ができるようになりました。

　前世でも二日ほど戦い続ける時があり、その時も同じように回復魔法を使っていたので起き続けることが出来て良かったです。

　これで新しい家に行ってやりたい放題したいと思います‪。楽しみで仕方ありません。

　四日目、退院日

　可愛いお隣さんと、退院前最後のお話をしてお別れをします。名前などが分かればいいのですが本人もまだ知らず、ベットに名前が書いているような気がするのですが、まだ今世の言葉は分からないので諦めることにしました。

　名前がわからなくても、魔力を感じることが出来たら分かるので大丈夫でしょう。

　今出来ることは、ご近所さんであることを祈るだけです。

　お別れを済ませた後、退院前検査を行い問題なく退院許可が降りました。

　どちらかと言うと、僕より母の方が心配でした。体調が良くなかったらしく、出産後二日目から同室になる予定だったのですが、ダメになってしまいました。

　ですが、ちょこちょこ僕の事を見に来てくれたので、毎回回復魔法を使い治したおかげで退院できることが出来たのです。

　ちなみに、可愛いお隣さんの母も体調不良だったので治しておきました。

　ということで無事退院。初めての家への帰宅です。

　病院を出て両親と、謎の馬無し馬車に乗り込みます。

　もしや我が家は金持ちなのでしょうか。それに魔法を使っていないのに、全く馬車が揺れません。これは革命です！前世と比べ食べ物にも期待できそうです！

　この街は貴族街なのでしょうか？いたる所に綺麗な家があります。それに馬無し馬車がたくさん走っております。

　驚くのはまだ早い。

　なんとどこの家もものすごく高いのです。上に上に伸びています。こんなに高い建物は、ダンジョン以外見たことありません。

　これはかなりの金持ち確定です。部屋は一階でしたが問題ありません。きっと大富豪です。

　部屋の中に入ると綺麗な家具にお皿、何に使うかよく分からない大きな物が沢山ありました！

　テンションが上がった僕は、声を出して喜び全力で部屋全体をはいはいして探索してやりましたよ。