Film 3. 『ベイビー・ドライバー』

 2017年のアメリカ映画。1時間57分。

 音楽に乗ってぶっちぎるハイテンション・カーアクション!


 主人公は天才ドライバーの青年・ベイビー。持病の耳鳴りを音楽でかき消したときだけ発揮される彼のミラクルな運転技術は、他の追随を許さない。

 ただし、彼はかつて裏社会の大物から車を盗んでしまい、その落とし前のために長年自分の腕前で“仕事”を手伝わされていた。どうにか弁済が終わりに近づいた頃、ステキな恋人にも恵まれる。しかし、警察からの逃走率100%の運転手をならず者たちがみすみす手放すはずもなく……。


 クリスマスにだってアクション映画が観たい! だけど、小さな子供もいるんです。主役が銃でドンパチ撃ちまくるのはちょっと……。

 なんておうちにこの映画! 主人公ベイビーは悪人たちの仕事を手伝わされてはいてもほぼカタギ(表社会の人)。なにより彼は運転手。シートベルトも締めるタイプ。ほとんど銃は撃ちません!

(※終盤に小さな銃を何度か撃ちます。ただ、銃で直接の人殺しはしません)(※彼以外は撃ちまくります)


 これは表社会へ戻るために悪いやつらを振り切って走る痛快クライムサスペンス!

 主人公の個性である「耳鳴りをおさえるために常に音楽を聴いている」を活かし、全編がノリノリで超オシャレなサウンドトラックにもなっています。パーティーのそばで流しっぱなしにしてシーンを盛り上げるのにも役立つでしょう!


 ちなみにオシャレなのは音楽だけではありません。全部です、全部!

 開幕1分から早くもノリノリ。カット割り、演出、カメラワーク、俳優の動き、パルクール、そして音楽とエンジン音を含む音、音、音! すべてがポップでクールでエキサイティング!

 ついでにベイビーが、海外アクション映画の主人公らしからぬ“ベイビー・フェイス”で、紙一重で心臓の止まりそうな高速カーアクションや、銃弾飛び交うシーンで彼だけ丸腰な緊張感もほどよくなごませてくれます。もちろん胸の奥にはアツい運転魂。全然ちゃんとカッコイイのでご安心を。


 クリスマスにあえてアクション観るならコレ!な一本。もちろんクリスマス以外にもオススメです。


☆ 余談ですが、この作品を撮ったベント・ハーメル監督の最新作『ラストナイト・イン・ソーホー』が、今月10日からロードショーです。ジャンルはサイコホラーになる模様。本作に興味を持たれた方はぜひ、そちらもチェックしてみてください!


 残りあと17日! それではメリークリスマス!

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