物語の後の物語。

彼は勇者である。
それを否定するものはいないであろう。
彼は前人未到の偉業を成し遂げた。
それは誰の目にも明らかである。
彼は強い。
それは歴代の中で群を抜いて。
並び立つものなく。
彼の前には敵しかおらず。
彼の後に敵は無し。

真実彼は人類の尖兵であり。
彼は紛れもなく強者であった。

しかして終わりは大団円。
世界は幸せに包まれて。

勇者のその後を知るものはおらず。
物語はめでたしめでたしで終わるのである。


だけれども。
勇者は、人であった。
世界を救った勇者。
彼は、勇者であるだけの、ただの人であったのである。

これはめでたしのその後の彼の物語。
彼だけの、物語。
もしかしたらそれが。
本当の勇者の物語なのかもしれない。



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面白かった！
一気に最新話まで読み切っちゃいました！
読みやすく、爽快感もあって、でも決して軽くない。
やるべきことをほっぽって読み切っちゃう面白さがあります！
是非に一読を！