応援コメント

第3話 修辞的なマセマティカ」への応援コメント

  • ガロウすき
    お人好しだから

  • アヲイさんが、一瞬でユーヒチさんの目が左右で違う色をしていることに気付けたのに対し、ヱチカちゃんは今回になってようやく気付いた、というのが切ないですね。彼女もリョウさんと同じように「先に好きになったのは私」という主張(または恨み言)をし得る人物なのですが、アヲイさんのウソ記憶がそれを完膚なきまでに否定する。まるでヱチカちゃんが横入りしているような構図になってしまう。というのがもう二重に輪をかけてつらい。これは、他の方の応援コメントを拝見して初めて気付いたことなんですが、ヱチカちゃんとリョウさん、それぞれ対応しているんですよね。ヱチカちゃんは、それがユーヒチさんに対して効果的かどうかは分からないけれど「女の子であること」を武器にしてユーヒチさんを我が物にしようとする。(彼がヱチカちゃんに優しくするのって、別に彼女が女の子だからじゃないと思うんですよね。ヱチカちゃんがああもにこやかにお話してもらえるのは、彼女の礼儀正しさ・丁寧さなどの人柄的魅力、またはユーヒチさんがただ単に優しい人間だからだと思うんです)でも、彼女はバンドの方が大事だと断られたら素直に待つしかなくて、でもアヲイさんは衝動的に手を引くだけでデートできる。ヱチカちゃんの、何やかんや折り目正しく、例えそれが彼女にとって表面的なものでしかないとしても相手を気遣おうとする彼女自身の性質が、彼女の恋路を阻む。
    一方、リョウさんは前話の応援コメントに書かせていただいたとおり、「女性であること」が枷になって動けない。家が遠いのでアヲイさんと途中までしか一緒に帰れない。挙句、これ一回先まで読んでるから察せてしまうことなんですが、彼女が男性に生まれついていたとしても、アヲイさん、ユーヒチさんのこと選びそうなんですよね。何より、男性になったからって彼女が奥手なのは変わりそうにない気もします。
    対比が、いろんな軸で、複雑に組み合わされて駆使されているのが劇的で、読んでいて楽しいですね。
    今回は『快楽』駅や回想編のヒコ姐のように、筋からいったん離れてメリハリを効かしているパートがあるわけですが、第1話の猫といい、象徴的なシーンがうまく組み込まれていますよね。

    作者からの返信

    ヱチカが「女の子」であることを得だと思っていて、リョウは損だと思っているという対比はそのとおりだと思います。これは、書いている本人は気づいていないことでした。