33 カローナ・ルーク VS 唐紅 不如帰。

 

 カローナたちは。その後慎重に道を進み。


 穴から脱出した。


 水の流れる、池のある、緑豊かな、部屋だった。


 「へええ。此処まで来るなんて凄いねー。」


 赤い髪色の、羽の生えた。不死鳥の姿をした人間がいた。


 「なっ、何故、御前が此処に・・・。唐紅 不如帰。」

 マリーは叫んだ。


 「へーーーー。マリーちゃんじゃああああん。お久ああああああ。うふふ。うふふふふ。」


 嬉しそうにだけど何処か壊れたように笑う。


 「寅ちゃん死んだんだってねえええ。可哀そうううう・うひひひっひひひひ。」


 ・・・。


 「誰だよ。寅ちゃん殺したの!!!。」

 マリーはどす黒い声で怒鳴る。


 「菓子太郎とかいう奴らしいね。」


 「まあ、あんな、裏切りもの、殺された処で何とも思わないけどね。舌を出して、ウインクした。」


 「まあ、でも寅ちゃんも、ダサいよねー。自分の子供に殺されるだなんてさああああ。へへへへへ。」

 

 「何が言いたい。燕。」

 マリーは睨みつけた。


 「その名前で呼びなっつってんだろ。マリいいい。おれあああ不如帰だああああ。その名は捨てたんだよおおおおお。」

 っく、速い。何だ此奴こんなに強かったか。腕が・・・。


 「此れなーんだ。うひっひ。」

 其処には、マリーの右腕が、あった。握られていた。


 「次はこんなんじゃあ・・・、済まないよ。うへっ。」

 強い強すぎる。カローナと、ルークの加勢があれば、未だ何とかなるか・・・。


 「あ、いいわすれてたんだけどーーーー、もうすぐ、水月の奴と、クロエが来るよああああああっつほおおおおお。」

 終わった。奴らがどれくらいの強さかは知れないが此奴は、ヤバイ本能がそういっている。


 「うっせええんだよ。此のいかれ女。」

 カローナの熱魔導だ。


 「あちいいいいいいい。何だよ此れ何が起こったんだよ。ええええええ。」

 強い。

 「だけどおおおお。慣れてるんだよねえええ。そんな熱魔法位私だってできるよ。」

 「紅朱雀 全てとかしちゃえ、不死の焔。」


 「 カローナ!!!1.大丈夫かああああああ」


 「閃光剣。」


 危なかった。


 ルークの閃光剣が遅れて居れば、カローナも死んでいただろう。


 「やるじゃん君たち・・・。だけど、あたしに勝てない事には変わりがないねええ。」

 

 

  カローナが、二人に小声で言った。

 「必殺技をする。其れ迄時間を稼いでくれ・・・。三分だ。三分あれば必ず奴を倒せる取っておきがある。」


 「分かった。三分だな。行くぞ・・・、ルーク。」


 「おう!!!。」


 必殺技。


 都合のいい言葉だ


 。本当にこの世界に必殺技があるとすれば其れは、数学や、科学のようなものだろう。


 水月 色波とクロエ・カタリは見ていた。


 考えて居た。


 戦っている。


 が、余りにも、つたなく弱い子たちが、唐紅 不如帰に一方的にやられている。

 

「どうして、意味のない戦いをするんだろうねえ。」

 色波は、酷く落胆したように、虚ろな目をして、悲しんだ。


 無口なクロエは、何も言わずに観戦していた。

 「三分たった、交代だ。」

 魔素が充満していた。

 「おお、何だ、彼奴・・・。」

 強力な力がある事が、分かる。

 勝てるのか・・・。分からない。赤の大精霊との契約の時、精霊が言っていた究極の魔導。一日に一回しか打てない捨て身の必殺技。


 「全てを、凍らせ時を凍らせ、その後灼熱で、焼き尽くせ。 温度魔法 ルルージュ。」


 「なっ。なんだと。私の体が。動かぬ。まさか、ゼノの魔導士の魔法か・・・!!!。」


 内側から此の氷を解かせば、と朱雀の焔を出すが、其の氷は何よりも冷たく周囲の時間さえ止めていた。


 「やめてくれ。」

 そして次の瞬間、超高温其れは、核融合の温度の何兆倍の熱さ。熱さの上限を超えた熱さで、不如帰を破壊する。冷やされたものが温められたり、その逆の事が起きると、物体は、其の何倍ものダメージを受けるのである。


 「ふう。」


 しかし、此れで、カローナは今日一日戦えない。

 「よくやったよ。カローナ。」

 ルークとハイタッチする。


 「見直しましたわ。」

 マリーは、尊敬の眼差しを向けた。

 

 

 

 「あーあっ、不如帰っちゃん死んじゃったんだ・・・。」

 水月は言った。

 「貴様何者だ???。」

 カローナは言った。

 マリーは、身体を強張らせ、奴らだ。といった。

 「僕達・・・の事かい」

 自分を指さし、煽りの構図で、此方を見下したように、眼を左目を見開く。

 「僕は、水月 色波 そして、この人は、クロエ・カタリさん。お前等殺しに来た。ごめんな折角、唐紅の馬鹿を倒したってのに、此処で、絶望を与えてよお。」

 マリーは言った。

 「やりましょう。ルークさん。」 

 覚悟を決めた目だった。

 「此れでも私は元、五柱の一人、刺し違えてでも、此奴らを倒して見せますわ。」

 私たちがやられれば、此奴らは、他の四人の処へ向かう。其れだけは阻止しないと駄目だ。きっと、他の四人は、崎へ進んでいる。私たちが此奴ら倒せば、彼彼女等がマクベスを倒してくれるはずだ。

 「どうなっても知らねーぞ。」

 ルークはそう言って、閃光剣を取り出した。

 「ほほう、やる気か。クロエさん、そっちのボーイは俺にやらせてください。あっちに居るマリーは任せましたよ。」

 「了解。排除する。」

 くそ。こんな時に何も出来ない何て・・・。カローナは己の不甲斐なさを嘆いた。

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