　今回は、クルマそのものに焦点を当てて、「中古車って出会いだと思う」というタイトルで書いていきたいと思います。

　さてさて、中古車の購入を検討する際に、皆様はどのようなことを重視されますか？　もしくは、どのような部分を見て、買うクルマを決めますか？

　車種や装備、年式、走行距離など、中古車選びには様々な要素があるかなとは思いますし、何を重視するのかはその人の価値観や置かれた状況にもよると思います。実際、私は中古車選びの際に重視したのは、①価格（乗り出し幾らになるか）、②故障しないこと、③ボディタイプ（ハイト系じゃないコンパクトカー）、④年式（在学中に13年にならないこと）、⑤臭いがキツくないこと（特にタバコ系）、⑥排気量は1～1.5Lであること、でした。そして希望としてはナビ付き（慣れない道を走るので）、ボディカラーは白、シルバー、黄色系（要するに視認性が高そうな色）、という感じでした。元々トヨタ党というのがありましたので、出来ればトヨタのクルマだと良いな……、という思いが無くはなかった（＋壊れなさそうなイメージがあった）ですが、そこはたいして重視せず。あ、それとなるべく台数が沢山出ている車種だと良いな、というのもありましたね。これは、もし故障してしまった時に、部品が多く流通していて入手しやすいだろう、という理由です（要はメカが同じクルマが多く出回っていると良いなということなので、同じ車種でなくても同じエンジンやトランスミッションなどを使っているクルマが多ければそれで良い）。

　さて、では実際に選んだ時の話を。

　まず、サイトだったり祖父が中古車屋さんを回ってくれたりして、何台か候補を挙げました。ちなみにこの時候補になったのは、パッソ、マーチ、ミラージュ、デミオ、スイフト、アクアだったかな……（多分）。で、見に行ける範囲に条件が近い個体があったのがマーチとミラージュ。アクアは実車を見に行こうとした日に、お店が休みだったこともあって縁が無かったのかな、ということに。ちなみに、この時点では資料しか見ていない段階でしたが、マーチとミラージュの２台はいずれも２万キロ程度の走行距離で、年式は大体１０年落ち。２台ともナビ付きだったけれど、あまりにも走行距離がなさ過ぎて、個人的には故障が怖いな、とあまり良いイメージを持っていませんでした。

　そして、マーチやミラージュを見に行く前に、通りすがりにある中古車販売店（ガ〇バーとかビッグモー〇ーの様に全国展開はしていないけれど、地域では数店舗展開しているところ）とかも覗いていく、という予定で実車を見に行きました。

　という訳で、まず通りすがりにある中古車販売店に行きました。そして、そこに黒いヴィッツがありました。年式は大体１０年落ち、走行距離は７万キロ弱。価格も見に行こうとしていた２台とほぼ同じ、そしてナビ付き。右リアの修復歴がある個体ではありましたが、クルマの下を覗き込んでも簡単に内装を剥がしても特に直し方が雑だとは感じませんでした（所詮は素人目に見て、というレベルの話ですが）。前のオーナーさんが丁寧に扱っていたらしく内装はかなり綺麗で不快な臭いも無く、エンジンルームや下回りは錆は出ているけれど値段を考えれば許容範囲だと思いました。セールスさんの対応も良かったですし、つまるところこのヴィッツのことをかなり気に入りました。ほぼ一目惚れ状態ですね。そこでもうこの車に惚れ込んでしまいましたので、もうこのヴィッツに何か無い限りはこの車にしよう、とその場で心が決まってしまいました。

　それ故に、もう一度このヴィッツを見に行って、その際にエンジンを掛けたりしながら色々と確認して、そのまま他の車を見ずに決めました。走行距離もそれなりだったし、エンジンやミッションの具合に違和感は無かったし、エンジンオイルの色もそこそこ綺麗だったし、故障の気配を感じませんでした。そして、トヨタ車は壊れにくいというイメージがあった（実際、トヨタ車はJ.D.POWER社の耐久度調査で毎年のように１位か２位、ここ数年のトップはトヨタ、レクサス、ダイハツ）というのもあるし、ヴィッツは人気車種ですから部品の流通量も多いはず、というのも安心材料の一つでした。色とかは希望条件ではなかったけれど、私がとにかく重視していた条件のほぼ全てを満たす一台だったので、正直そこは妥協出来る範囲というか、妥協という程でもないくらい些細なことでした。

　車を探している段階では全くのノーマークだった車両でしたが、偶然入った店にあったヴィッツに出会って、さらにそこのお店のセールスさんにも恵まれて、納得のいく中古車選びが出来たと思います。これもひとえに、お店も含めてこの車との良い出会いに恵まれたからこそだと思います。どの様な条件で車を選ぶかだとか、どこまで妥協出来るかとかによって、「良いクルマ」というのは人それぞれ変わってくるものだと思います。そして、そんなクルマを見つけられるかどうかは運次第。正に、良いクルマとの「出会い」があるかどうかだと思うのです。