第19話 同じ悩みを持つ人と語り合う喜びを知りました

昨日は番外編を書く暇すらなかった。

みんなさまは初日の出は見れましたか?

私は見ました。

2022年も頑張っていきましょう!


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


一般的な家の扉とは思えない大きな扉を松田さんは開ける。

すると扉の先にはヤクザの娘とは思えないほど、美しくまるで一国のお嬢様のような可憐な姿をした奈々さんが立っていた。

僕は一瞬見てれてしまった。


「おはようございます。祐樹くん」

「あ、はい」


おどおどしながら返事をする。

すると後ろから変な気配を感じた。


「奈々お嬢様!なんと可憐な姿!まるで草原に咲く一輪の美しき花のようだ〜!」


後ろ気配の正体は松田さんだった。

松田さんは変なことを言いながら奈々さんに突撃した。

そんな松田さんを奈々さんは蹴った。


「うるさいですよ。玄」

蹴られた松田さんはそのまま吹き飛ぶ。

「これは…これで…あ、、」

そのまま気絶した。

「すいません。では祐樹くん、そんな変態は気にせず、どうぞ中へ」

「は、はい」


僕は見なかったことにした。

家の中に入ると僕の知っている一般的な家とは全く違う内装をしていた。

僕は周りの家を見わたしながら、奈々さんの後ろについて行った。

奈々さんの家は3階建てだが、部屋はいくつもあり、何部屋あるか数えるのが面倒さいほどにある。

僕一人だった、すぐに迷子になるだろう。

しかし、最初にあった時はあんな口調してなかったと思うんだけど。

最初っからあんな口調だったけ?

そんな疑問を感じながら、ついていくと奈々さんが足を止めた。


「ここが私の部屋です。どうぞ」


そう言いながら、奈々さんは部屋の扉を開ける。


……あれ?女の子の部屋に入るのって始めてじゃないか


その瞬間、一気に汗が溢れてきた。

目に見えるほどの汗は出ていないが、そう思った時僕は足を止めた。


「入らないのですか?」

「いや……」


奈々さんはニコニコの笑顔で、聞いてくる。

普通に見たら、男なら一瞬で恋に落ちるだろうが、今はすごく恐怖を感じる。


「は、入ります。」


普通の男なら、迷いなく入るだろう。

しかし、それは陽キャの場合だ。

そもそも、陰キャは女の子の部屋に入る機会なんてなかなか無い。

あったとしたらそれは奇跡に等しい。

僕は陰キャだ。

だからこそ、この状態はまさしく奇跡。

僕は今、勇気ある一歩を踏み出す。

部屋に入ると、奈々さんの部屋は至って普通の女の子の部屋だった。


……これが女の子の部屋か


ヤクザの娘だから、もう少し和風で高いものがたくさんあるのかと思ったが、案外、一般的な部屋だった。

多分、、比較対象がないから、断言はできないけど。

そう思いながら、周りを見渡していると後ろから『ガチャッ』と音が聞こえた。

僕は後ろを振り向くと奈々さんが鍵を閉めていた。


……なんで?


「あの〜実は話したいことがありまして」

「え、、」

今の状況が理解できず、反射的に声が出てしまった。


・・・・・・・・・・・・・・・・


しばらくすると、足音が奈々さんの部屋に近づいていく。


「奈々お嬢様!いけません!そんな男と二人っきりは!」


そう言って、奈々さんの部屋の前に到着する。


「奈々お嬢様!今、その獣からお助けいたします!」


そう言って扉をこじ開けようとしたその時、、


「何やっての?」


そのまま、謎の男が松田さんを思いっきり蹴り飛ばす。


「なぜ、邪魔をするのですか、斎ぼっちゃま」

「その呼び方やめてくれないかな?」

「私は奈々お嬢様を守る使命が……」

「ごめんね、松田さん、奈々姉さんに言われてるんだ」

そして斎くんは松田さんを再び気絶させた。

「入るよ、奈々姉さん」

「いいよ、入って」

そこには祐樹くんと奈々さんが話し込んでいる様子があった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・


時間は少し遡る。

奈々さんに鍵を閉められて、言われたのが、相談だった。

「実は私は中学卒業まで友達ができとことがなかったの」

「そうなんですか」


……なんか口調変わった?


「それでね、高校なら友達ができると思ったの、、けど私の家って結構厳しくてね、友達一人呼ぶのにも許可が必要で、、」

「は〜〜」


……なんか嫌な予感がする


「それでいろんなことに参加すれば友達ができると思ったの!」

「は、はい」

「でね!部活に入れないって言われた時にはすごくショックだったの!」

「わかるわ〜」


僕は反射的に返事をしてしまった。

だがその気持ちはわかる。


「でしょ〜だって高校生活の中で部活ってすごく大きいことだと思うの!」

「それな!部活やってるか、やってないかで友達の数が変わるし」

「そうなのよ!高校生活で友達いないなんて!寂しすぎる!」

「そうなんだよ!ただでさえ、まだ僕なんて友達が二人しかいないのに!」


僕は途中から熱くなり、奈々さんに対して共感する。

緊張もなくなり、僕は気づいたら本音で奈々さんと語っていた。

「いいじゃない!祐樹くんは友達が二人もいて!私なんて…」

少し泣きそうな顔をする奈々さんを見て、僕はそっと肩を添える。


「まだ、始まって1週間じゃん、まだ時間はある!」

「祐樹くん……」


すると少し落ち着いたのか、奈々さんは深呼吸をする。


「少し、気を乱してしまいました。けど、やっぱり私の目に狂いはなかったようです!」

僕も少し熱くなってしまった。


……しかし、立場は違えど同じ悩みを持つ人がいるなんて、びっくりだ。


「少し、落ち着いたのでゆっくりお茶をしながら、語りましょう」

「う、うん」

そして僕と奈々さんは椅子に座り、語った。

すると、足音がこっちに向かってくる音が聞こえる。

「なんだろう?」

「また玄ですか、うっとうしいですね」

「え、、」

「安心してください、私には優秀な弟がいるもので」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そこからさっきの話に繋がります。

斎くんが扉を開ける。


「奈々姉さん、あんまり俺に厄介ごとをやらせないでくれ」

「いいじゃない!最近、仮面をかぶることが多いんだから!」

「最近って、高校入学してから、減っただろう!」


斎くんと奈々さんが睨めあう。

「あの〜」

僕は勇気を振り絞って声を掛ける。

「あ、祐樹さん、すいません、奈々姉さんがご迷惑を」

そう言って頭を下げた。


「いや〜別に迷惑では」

「そうよ!今私たちは友達をどうやってるくるのか会議をしていたところなの!全然、迷惑ではないわ!」

「友達作り?奈々姉さん!そんな話をするなら、俺にも言ってくれよ!俺も混ざります!」


そして、奈々さんと斎くんと僕で友達作りについての話し合いが始まった。


・・・・・・・・・・・・・


いやー長くなってしまった。

新年初の投稿なので、張り切ってしまいました。

今回のお話は少し時間が遡ったり、ややこしかったと思います。

あくまで挑戦ですので、読みにくくても許してください。

読んだ感想など、コメントしてくださると嬉しいです。



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