20にゃ にゃんこ。フィレのふぁいんぷれーで助かる


 そこは暗く、ロウソクのような眩い光が左右から照らしており、なんと言うか凄く秘密基地のような雰囲気が出ている。

 

 そして、階段は以外にも綺麗だった。

 こう言う地下への階段って、汚いものだと思っていた。

 なんか、夢を壊された気分。

 

 そんな事を思っていたら、一つのドアに通された。

  

 その部屋はどこにでもありそうな木の机と、椅子があった。ネートはその一つしかない椅子に重い腰をおろし、深く息を吸った後こう言った。

 

「お前達も分かっていただろう? あの場が監視れていたことを」


 その一言で空気が引き締まる。

 フィレや、むきむきまっちょくんが首を縦に振っている。


 ……………え?

 もしかして気づいてなったのわれだけ?

 ここで頷かなかったら、わればかみたい……。


 少し時間差があったが、同じく首を縦に振り肯定しておく。


「故に、何も言えなかった。まず、謝罪させてくれ、すまない」


『ゆるすにゃ』と、言いたい所だがどうやら話は続くらしい。


「そして、私もこの場所から出る方法をしらない。私ももうここに来て、30年になる……。ずっと囚われの身だ」


 え?

 この豚、見た目のわりに結構若いのか?


「ただ、出れるかもしれない人物は知っている。その人に頼めばもしかしたら帰れるかもしれない。

 しかしそれはリスクが大きすぎる。何度も我々の同胞が挑戦をし、帰らぬ人になったのだ。 そして、おそらく君の友人、アネットくんもその一人だ」


「アネットが!?!?」


 なんでこんな所に……。


「あぁ……彼女が来たのはつい先日のことだ。聞いてみた所、修行をしていたらここに迷い込んで来たらしいのだ」

「なんにゃってぇぇぇぇ!」

「っふ。アネットくんは君のことをそれはもう嬉しそうに話していたよ」

「にゃ………にゃふ」


 アネットがわれのことを………。

 何を話してたんだろう?


「私はそう……臆病だ。何もせず、ずっと安全な所でで見ていたに過ぎないだ。当り前だが時が経つに連れ、周りの奴らはどんどんいなくなって行く。

 私を残して……。

 私が、自分勝手なのは分かっている。だが、なぜいなくなるのだ! なぜ、ここに居ようとしないんだ!

 もぉ……私を一人にしないでくれ………」


 ……………。

 ネートってヤバいやつだったのか。

 われ、こいつが何言ってるか全く理解できないけど、フィレが目から雫を垂らしてるからたぶん、感動する話なんだろうな。

 われ、アネットの事を考えていて「くれ………」ってところしか聞こえなかった。

 

 どうしよう。

 なんか言ったほうがいいのかな。


「――ッグス。すまない。見苦しいものを見せてしまったな……。

 っす〜はぁ〜……。

 君たちをここに連れてきたのは、今は亡き亡霊への罪滅ぼしと言うのもある。」

「あの……」

「なんだいフィレくん」

「その、出れるかもしれない人物にはいつ会えるんでしょうか?」

「あぁ……すまないね。忘れてたよ。さぁこっちに来て?」


 フィレのふぁいんぷれーで、話が進んだ。

 ないすだフィレ。

 やったなフィレ。

 


♡★♡★



「さて、着いたぞ」

「何にゃこれ」


 目の前にあるそれはとてつもなく大きく、圧迫感がある。


「これは、□へと続く鏡だ。この先に奴がいる。あいつを何とかしないと、外には出れない」

「「ゴクリ」」


「行くにゃ!!」

「健闘を祈る」

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