カミネラ

一陽吉

プロローグ

この世界

 千九百四十五年、八月。


 この国に新しい兵器が使われたッス。


 八百万やおよろずの神々がいて、全てのものに神が宿るこの国での使用は新しい神を生むことになり、威力の強さから世界にも影響を与えたッス。


 それは、信仰に関係なく神様に相当するものが生まれやすくなったんッス。


 人間を笑顔にする神様。


 人間を使って笑顔になる神様。


 その他、いろいろと。


 結果、人間も能力なんかが覚醒しやすくなったんッスが、そうなれば自分の自由だけを主張する人なんかが出てくるんッスよね。


 でも、秩序を守るために対抗する組織ができて、行き過ぎた自由を取り締まってくれるんで、能力を持たない人たちでも安心して生活することができたッス。


 人間と人間なら、それでいいッス。


 ただ、その相手が新しく生まれた神様だったら、誰が対応するのかってことになるッス。


 元々の神様は、元々の仕事があるから忙しい。


 それに対応する神様は生まれにくい。


 となれば、対応できて信用できる人間に依頼する状況になるわけッス。


 例えば私、野八彩のばちあや


 四年間、異空間にある夜だけの街で人々の害になるもんと戦い続け、都市を司る神様から信用を得た私に、対応を頼むってことになったんッス。


 現実世界での仕事になったんッスよ。


 そんなわけで、その自由な神様は何を目的に動くか分からないところもあるッスが、人々の平和を脅かすのであれば『敵』になるわけッス。


 そんな敵の目的、狙いを阻止して、多くの人が明るい笑顔でいられるように私は頑張るッス!

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