第2話 誕生日

その日。

雨も降っていないのに曇っていて、遠くの方では雷の音が繰り返された。

変な天候だった。


あれから6年が経ち、今日で俺は18才になる。


6年前のあの日。

父の死という絶望しかなかったが、あの日は俺の誕生日だった。

本当なら父が笑顔で迎え入れ、その誕生日を祝ってくれるはずだったのにーー。


何度問いかけても、父はもう何も答えてはくれないーー。


そして俺はまた悲しい夢を見た。

父の最後の姿を、繰り返すようにーー。

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