第9話 開始 【START】

「ミチさん、始まるよ。」

「ルイくんはもう準備終わったのかい?」

「うん、ミチさんももう終わり?」

「終わったよ。じゃあ行こうか…」





「ミチさんとルイさんのチームは準備終わりましたね〜。では〜、ゲームへごあんな〜い。」


そういうと猫又1号は転移術を使った。




「ここは…僕の母校…」

「ボクの通ってる高校でもあるよ。」

「そうだったんだね。」

「もともと、この学校出身であるところからミチさんを知ったからね。」



山中高校、それはボクの通っていた学校であり、ミチさんの母校でもある。




「おぉ!?ここって山中高校じゃん!」


聞き覚えのある声が聞こえる。

ボクをいじめていた三倉翔だった。



「おっ…お前…三倉…?」

「えっ?鈴木じゃ〜ん!」

「……」

「お前ビビりだし、弱虫だから死んでると思ってたわっ!」

「死ねよ、もう2度とボクの目の前に立つな。」

「何?喧嘩売ってんの?」

「喧嘩なんて売ってない。ただお前を殺すことになれば必ず仕留めるだけだ。」

「そんなことになるとは思わないけどな。」



『ルイ、あんまり相手を煽るな。』

『こんなのに危険要素あるか?』

『ないが、そいつは称号の暴れん坊将軍を持っている。』

『それは?』

『暴れると、自我を無くす代わりにステータスを10倍以上に引き上げる。』

『やばいな、』



「まあ、三倉、ごめんなんだが、今はお前を相手している場合ではない。」

「こっちもだ。お前など殺している暇があれば他の人を殺す。お前は最後だな。」

「悪いけどお前にはボクは殺さないからな。」





「ルイくんさっきのは?」

「中学生の頃、ボクをいじめていたやつだ。」

「ルイくんが前に言ってたやつか。」

「そうだよ。」


『ルイ、突然すまないが…』

『なんだ?』

『この学校にアーティファクトらしきものがある。』

『その場所はどこにあるんだ?』

『校長室だ。』





「何この刀みたいなやつ?」


三倉がアーティファクトを手に取った。



〈アーティファクト【ムラマサ】を手に入れました。〉

〈【ムラマサ】にあわせて、特性【暴れん坊将軍】が開花します〉



「なんだこれ?もしかしてチートみたいなやつ!?ラッキー!」





『ルイ、アーティファクトが既に取られてしまったようだ。』

『誰にだ?』

『さっき、お前がいじめられていたと言うミクラショウだ。』

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