追悼30 肉声は、事実を語るか

 細川桜子さんの肉声が出てきた。その声は、桜子さんお母さんの許可を得てmetubeのZtoA相談者チャンネルで流された。

 その内容はこうだ。

 先輩からイジメられていた。先輩に色んな物を奢ったり、ちょっと変態チックなことをやらされたりもした。それがトラウマになり学校自体に行けなくなった。学校に行くためにどうしたらいいか自分では思いつかない。学校側はイジメを隠蔽しようとしている。転校後も人が怖い、話すのも苦手。人に迷惑をかけるのも怖い。失敗しなきゃ成長しない、でもやっぱり、失敗するのが怖い。周りに怒られるから。精神的に不安定で学校に行っても2時間でギブアップしてしまう。でも、周りが克服すると期待しているのが分かる。それも怖く感じる。と語り、絵を褒められると明るく受け応えもしている。

 また、桜子さんが亡くなる四か月前に旭川市内の民間の相談室に電話をしていた記録が残されていた。

 担当者が電話を受けると暫く黙っており、どんなイジメですかの問いに泣き出したという。暫くして(画像)拡散された、と。それが最初で後の電話だった。この相談所では、イジメ・不登校の相談件数1.518件に対し、旭川市内の小中学校に面談申し入れを行ったのが329回、内、面談に応じたのは8回と言う事だった。

 しかし、旭川市教育委員会の調べでは、旭川市内の小中学校からこの相談所から情報を受けた記録はないとの報告がなされた。これでは門前払いではの市議会議員の問いに旭川市教育委員会は、当該の民間相談施設との連携状況については各学校からの報告では把握していない。児童生徒本人や保護者、関係機関以外の第三者からの情報提供が寄せられた場合は、当該の第三者に自動生徒の個人情報を伝えることは難しく、慎重に対処しなければならないことが当該の民間の相談室と学校の円滑な連携を難しくしている要因のひとつだと返答するのみだった。

 しかし、批判を受け、民間の相談室からの情報提供窓口を市教委に一本化すると発表。今だその成果は見えず、おざなりの軽視感は否めないでいる。民間の相談所は苦言を呈している。相談者は親のいない時間帯に電話を掛けてくることが殆どであり、市役所の業務時間内に電話を掛けてくるのはないと言い切る。その結果、学校内で隠蔽され、それが当たり前になっているのが旭川の現状だと訴えている。

 2021年11月19日、仁支川紘一旭川市長が萩田浩司文部科学大臣と面会・意見交換し、国の援助を求めた。速やかに対処すると言った仁支川市長は、辞職し、立心共同党の支援を受け、案件を放り投げ、衆議院選挙に出馬するが落選、当然の結果だ。支援する者も出馬する者も「どうかしてるぜ」と嘆きたくなる事実の中の一筋の明かりだった。仁支川紘市長が対処するとした“穏便にを謳い文句にする”第三者委員会は、全く機能していなかったのも事実だ。そもそも市の中での委員会など所詮は、権力者の身内が構成するものであり、糾弾の余地すらないのが現状だ。

 地方の問題が週刊誌によって世に出され、ネットの世界で拡散し、揉み消すことが出来ず、対応法も分からず、頼ったのが国と言う事になる。何もできなかった者を国政に送り出す立心共同党の姿勢は、批判を通り声、非難に値する罪である。表に出なければ、間違いなく隠蔽されていた案件だ。


 イジメの主導者・加害者は、間違いなく未成年者だ。しかし、触法少年がある限り裁けない。また再教育というの名の裁きも下せない。助長し拡張させたのは、教頭であり、警察の落ち度だ。ただ、今の法律では、警察が手を出せない案件であるのも間違いない。再教育の考えを更生とするならば、罪には罰を与えるのが正論だ。何年かかろうとも少年の考え方が変わらない限り、社会生活に戻すべきではない。二次犯罪の温床に成り得ないからだ。考え方が変わった、と見做す判断は難しい。猫を被られたら騙されることもある。目標を持たせ職業に就かせる。その者を支援してくれる会社・企業を国が支えるなどのフォロー体制は必須となるのも否めない。


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