これは神の仕業か人の仕業か? 戦慄のサスペンスホラー!

仲良し五人組の紹介が一通り終わり、最初の犠牲者が出た辺りから加速度的に面白さのギアが上がっていきます。夢中になって、一気に最後まで読み切ってしまいました。後で振り返ってあらすじだけ抜き出すと、そんなに突飛な内容ではないのですが、主人公への没入感が凄まじく、立てこもり中のピンポン連打にはビクビクしたし、「裏側」での主人公自身さえ疑わしくなってくる薄ら寒さもたまりません(私はこのへんの「世界がまるごとおかしい」違和感で窒息しそうなシーンが特に怖くて良かったです)。

「人間の仕業か? ヒューマンホラーか?」と「タグでの裏切りとは何を指すんだ……」とハラハラしながら楽しみました。「ガマズミ様の魔手から逃れられるのか!?」というかくれんぼからの怒濤の展開がまた、脳から汁が出る思いでしたね。

黒幕がわりと回りくどい手を使ったのも、ルールに縛られていたからということで、膝を打ちました。主人公が最後の最後に違和感に気付いたものの、このエンディング……!
ガマズミの花言葉は「愛は死より強し」「結合」……これは……まあ、「おめでとうございます」と言祝ぐより、彼にしてあげられることは、もうないのでしょう。