其ノ十三 突撃寸前

これまでのあらすじ


現代技術を使って戦に勝ち、過去を改変して今の自分達の地位を上げようと目論む一族。

その一族である美沙が、一族側に寝返ってしまう。

なんとかそれを阻止しようとする3人だが、美沙と一族の一人、葉月は、博士のタイムマシンを奪い消えてしまう。




生暖かい空気が、肌にまとわりつく。

ゆっくりと目を開けると、和さんが視界に飛び込んできた。

背中に感じる草の感触に、今俺は寝転がっているのだと気づく…。

「どうした柊真君、語りのスタイルが急にシリアスなんだけど。いつもは『はぁ〜⁉︎なんとかだとオラぁ‼︎‼︎』みたいな感じなのに。」

「そんなにワイルドじゃないし、それに2ヶ月も更新してなかったらそりゃ語りも変わりますよ。」

ホントに長い間更新してなくてごめんなさい。作者の代わりに謝ります。

「って、そんな話をしてる場合じゃなぁーい!」

バシコーンと俺の頭を明が叩く。

「痛えーよ!」

「もう!」

明は頬を膨らませ、それから和さんを見た。

「面倒なことになりました。」

借りていた和さんの腕輪を返してから、かくかくしかじか、と和さんに事情を話す。

それを聞き終わった和さんの第一声は、

「柊真君!怪我、大丈夫⁉︎」

だった。

和さんがそんな反応をするのも無理はない。

元はと言えば、明が

「そしたら、柊真、切られたんですよ。ナイフでこう、ぐさって。鮮血が飛び散り、葉月は汚い笑みを浮かべ消え、柊真は起こったことが信じられないというふうに傷口を見て、断末魔を上げる…それはもう、阿鼻叫喚地獄ですよ。」

などと言ったのが悪いのだ。

「大丈夫です。明、誇張しすぎなんです。血はそんな出てないし、断末魔もあげてません。なんで俺が断末魔あげるんですか。」

「確かに。大丈夫そうで何より。」

そう言った和さんに俺は微笑むけど、本当は右肩がズキズキと痛んで仕方がない。

これ、大丈夫かな…。

「そっか、美沙は…。」

和さんの顔が暗くなる。

「これは、本拠地に乗り込むのが先決じゃないですか。ほら、和さんが本拠地探す係じゃないですか。」

明が言う。でも、

「見つかってたら、苦労しないよ…。」

という和さんの声。

どうしたもんかと思った、その時!

「どぅあ!」

和さんが大声を出す。

「どひゃぁ!」

明がびっくりしてこれまた大声を出す。

お二人とも。

どんなにびっくりしても、そんな声は出さないよ。

「博士に聞きゃーいいじゃん!」

あ、なるほど!

「おっ、さすが!」

明が囃し立てる。

「へへっ!」

「よっ、日本一!」

「ふへっ!」

「よっ、色男!」

「はははっ!」

最後はなんか、違う気がする。

「とりあえず、このリングで博士に連絡。」

和さんが、ぽちぽちと腕輪のボタンを押す。

「なんじゃ。」

博士が通話に出る。

「博士、本拠地どこ?」

「は?」

和さん、主語がないです、主語が。

「一族の本拠地はどこですか?」

俺が聞くと、一瞬の沈黙の後、

「君たち、和に掴まれ。」

「「は…?」」

「面倒くさいから、これから和の腕輪で君たちを本拠地にワープさせる。」

「はぁ⁉︎そんな機能あるなら早く言えよ!」

言ってくれれば色々楽だったじゃん!

「この操作はわしにしかできないんじゃ!」

納得いかないまま和さんに掴まると、

「行くぞ!」

博士の声とともに、周りが眩く光って、目が眩んで…。

気づくと、山の中だった。

目の前には、デデーンとそびえ立つお城。

そして、大量の敵。

「え、やばくね⁉︎」(武士)

「やばい!」(姫)

「マジですか⁉︎」(平安貴族)

どうするのよこれ⁉︎







きなこもちです。(^^)/

お久しぶりです。

ホントにホントに長い間更新してなくてごめんなさい(ー ー;)

私もびっくりしました、え、2ヶ月も更新してないの⁉︎と。

ホントごめんなさい。頑張ります。

ゆっくりペースでも絶対に完結させるので、気長に待っていただけるとありがたいです。

あと、番外編の構想も練り始めてます。たぶん、思いっきりふざけ倒します( ̄▽ ̄;)

ではでは、また次のエピソードでお会いしましょう。

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