星に願いを託して

第1話 燃えた村

コストレ村の『ケフェウス』は、村の食料を狩りに行って帰ってくるところだった。

｢ん？村の様子がおかしいな｣

村の異変を感じてケフェウスは村へと急いだ。

「なんだこれは。」

村は、大量の村人が倒れていた。近づいてみるとそれは首が裂かれた死体だった。

「誰だ！？」

ケフェウスは背後からの足音を聞いて振り向き叫んだ。そこには黒装束に身を包みフードで顔の隠れ剣を持った人達が集まっていた。

「お前らは誰だ」

黒装束はその問いに答えることはなく、ケフェウスを襲ってきた。

が黒装束は突然倒れた。

「大丈夫か！」

「村長！！」

村長とまだ殺されてなかった村人達は、農業の道具や狩猟の道具を持ち黒装束と戦っていた。

「村長、こいつらはいったい何なんです？」

ケフェウスが聞くと村長は答えた

「分からん。突然村を襲ってきたんだ」

謎な黒装束集団を何人か撃退していると

「お前らさ、何してんの？とっとと、『流星（りゅうせい）』を取ってこいよ」

皆がその声のするほうを向くと、家の影から男が出てきた

服装は謎の集団とおなじ黒装束だが、フードは被っておらず、青髪の青い目少し色白の男だった。

男はその美形の顔を怒りで歪めていた。

「新手か、くたばれ！」

村長は持っていた桑で、男を攻撃しようとした。「うるせぇな。」

男は村長の首を掴み上げていた

「手を離せ！」

ケフェウスは男に向かって叫んだ

「ごちゃごちゃと、黙ってろよ！」

男は村長を掴んだ方とは反対の手をケフェウスに向けた。すると、そのその掌から水が出てきた。

ケフェウスはその水を避けた

が、その後ろにいた村人は顔面に水を食らってしまい、その水の勢いでその人の首は飛んでいった。

「なに、避けてんだよ！」

怒った彼が投げ捨てたものは、村長の形をしたミイラだった。

「お前は、誰なんだよ」

ケフェウスはその光景に怯えながら聞いた。

「うるせぇな。仕方ねぇから教えてやるよ」

「俺は、『星神教（せいしんきょう）十二座集 （じゅうにざしゅう）水瓶の座』アクエリアスだ。」

「せいしんきょう？じゅうにざしゅう？」

「わざわざ名乗ってやったんだ！感謝して額を地面に擦りつけろよ。」

ケフェウスの答えに気に入らなかったのか、アクエリアスが怒鳴ったその時新たな声がした

「そこまでだ星神教（せいしんきょう）!!」

新たな声の主は白い鎧を着た白髪の騎士のような男だった。