人生の滞り

反対を押し切って結婚したものの、長女が3歳になった時、

その時の夫に対して、とても無機質な感情になっていました。


でも、夫は、当たり前ですが、長女の父親です。


子どもが出来てからは、真面目に仕事に就いて、ちゃんと調理師としての仕事をこなし、

料理長に抜擢され、彼なりに頑張っていました。


不満がすごくあったわけではなかったので、今すぐ離婚とかということは、考えなかったです。


今振り返ってみると、パートナーに対する感謝が全く出来ておらず、私も未熟で、利己的だったと思います。


その時は、なんか、こういう感じでずっと人生が続いていくとするなら、つまらない。


わたしは、仕事で頑張っているし、色々な夢があって、そこに向かいたいのだけれど、今のパートナーと一緒だとするなら、ものすごくしんどいと思いはじめました。


身勝手な女でしたが、それが正直な気持ちでした。


分かっていたことなのに、元から借金がある人ですから、頑張っても頑張っても支払いに追われてる感じで、そのキツさに嫌気がさし、夫の本質的な人の良さを見ることが出来なくなりました。


夫に対する態度は、とても冷たかったと思います。


調理師をしていた夫は、人手が足りず仕込みに追われる日などは2,3日会社に泊まることがありました。


ある日、わたしは

あゝ、なんかいっそこのまま帰ってこなくなればいいのに、、、

と思ったこともあります。


でも、この大切な娘を与えてくれた人だから、そんな風に思うなんていけない、と自分を責めました。


その頃、このモヤモヤした気持ちのまま、仕事をしていて、伸び悩みました。


仕事でも、

なんでそうなん?っていうことがたくさん起きました。

公私ともに、なんだかうまく回ってない感じで、本当に疲れてました。


あゝ、人生がゴロッと変わってしまうようなことが起こらないだろうか?

と心の中で叫んだことも何度もあります。


でも、仕事ではリーダーシップをとる立場なので、兎にも角にも、まずはリーダーとしての仕事に専念しました。


目標を掲げ、前を向き、今、目の前にある仕事をこなしていました。


いつも気持ちを張って、思い切り仕事をし、家では子どもの笑顔に癒される。


愛おしくてたまらない娘が、ここにいることが、なんて素晴らしいことなのだろうと、毎日感謝しました。

それも夫がいたからこその結果です。


そんな幸せを噛み締めれるところまで、わたしはメンタル的に回復しました。


今、わたしに出来る事をしっかり楽しんでいこうと決めました。


そしたら、停滞していた仕事が前に進み出し、わたしと固い握手を交わして共に目指し走ってくれる人たちが周りに出て来ました。


そんな時、ある異変が起こりました。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る