第9話 無職卒業

《異次元空間》の中にはアイテムボックスやトイレや風呂ベッド等が備え付けられていた。ギルドの順番待ちの間にキッチンと冷蔵庫、電子レンジ等の料理器具をあれこれしていたら順番が来ていたということだ。部屋の外はどうなってるのか見てみたら円型の半径25mくらいの空間に繋がっていた奥に続く道と2つ扉があるドアプレートに名前があったからリーファとリアロゼの部屋にも行けるようなのでリーファの部屋に行ってみる。呼び鈴を押すとドタドタという騒音の後にドアが開いた。パジャマ姿のリーファが出てくる。無防備すぎて目のやりどころに困る。


「あれ朔夜どうしたの?」

「ドアが本当に繋がってるか試した」

「そういうことですかところでリアロゼさんはどうですか?」

「なんでリアロゼのことを知ってるんだ?」

「あれ?知りませんでしたか?モニターから外の世界を見ることできますよ」

「また勝手に魔力使ったのかよなんかほしいものあるか?」

「ようやく神を敬う気になりましたか」

「いや違う普通に心配になっただけだご飯ちゃんと食べてるのか?」

「ちゃんと食べてますカップラーメンとか...」

「不健康すぎるだろ」

「神だから大丈夫です」

「飯持ってきてやるから栄養バランス考えような」

「はーい」

「じゃあリアロゼのとこ見てくる」

「いってらっしゃいできれば晩御飯はピザがいいです」


生活習慣病まっしぐらな食生活をしているリーファに飯を用意する約束をしてリアロゼの部屋の呼び鈴を押す。


「む!師匠かどうかしましたか?も、もしかして夜這い!」

「安否確認に来ただけだ。それにまだ3時だから夜這いには早すぎるだろ!夜這いしないけどな。何かいるものあるか?」

「特に必要なものはありません。ところで一つ気になったんですけど師匠の職業ジョブはなんですか?」

職業ジョブか。俺はやり方がわからなくて未だに無職だ」

「えええええ!?無職であの強さなんですか?職業ジョブはステータス欄から適正のあるものを選べますよ」

「おうありがとうじゃあまたな」

「いい職業ジョブがあることを祈ってます」


そういえば昇格試験の魔術師かなんだと言われていた気がするな。リアロゼは魔法剣士と剣豪という職業ジョブに就いていた。兎に角俺の職業ジョブをきめよう、職業ジョブの恩恵はステータスの上昇と職業ジョブ専用のスキルが使えたりするらしい。人によっては複数の職業ジョブにつけるらしい。早速職業ジョブを確認しました。要約すると


●ビーストテイマー

生物を使役し、使役した生物を操れる。

●勇者

攻守共に優れた万能職、魔法にも秀でている。

●魔王

魔物の王つおい。

●剣士

剣を使って戦う。

●盗賊

敏捷で索敵や盗みに秀でている。

●厨二病

厨二。

●魔法使い

魔法を扱うもの。

●騎士

重装備と盾で耐久に優れる。

●格闘家

必要なのは己の拳ただ一つ

●冒険者

いろんなスキルを使える器用貧乏。


etc...


途中適当になったけどまあいい。

俺は職業スロットが三つもあるから自由度が高い。

一応職業開示する場合もあるがその場合は第一職業が表示されるらしい。

ソースは《叡智之書アカシックブック》これ便利すぎるんだが。

前回は魔力を無駄に浪費したけどこれなら一日五回くらい使える。

とりあえず冒険者を第一職業にして第二第三を魔法使いと剣士にした。

職業ジョブ専用スキルとかはもらった(奪った)から使えるしステータス上昇や見栄えを優先した。


職業ジョブがあっさり決まったしまだ時間も早いからリーファとリアロゼと街で散策でもするか。

街中に《異次元空間》をつなぐとめんどくさそうなので街のすぐそばに《異次元空間》をつなぐ。

二人にはお金を渡して自由行動にした。

今のところまともな装備がないから普段着や装備素材を買い漁る。交渉して値切ってる猛者もいるがこういうのはもっと馴染んでからの方がいいだろう。リーファはもう親しくなってるが。


「おい朔夜」

「ん?なんだ誰かと思ったら祐希か」

「なんだとはなんだ。そんなことより明日一緒にパーティ組もうぜ」

「急にどうしたんだよ」

「紹介した人がいてな」

「わかったいつどこでだ?」

「じゃあ9時半ごろにギルドの酒場で」

「了解じゃあな」


思わぬ予定ができたが買い物は順調に終わったその代わりに支給されたお金は全て使い切った。そうしてたらリアロゼから念話テレパシーで晩飯にしないかと提案があったのでリーファの要望に沿って晩飯はピザにすることにした。俺が一番店に近かったので注文を聞いてテイクアウトした。

《異次元空間》の部屋に繋がってる謎空間に簡易的なテーブルや椅子を置いてピザを食べた。食文化が発達していて本当によかったと思う。今日の成果に満足しながら《異次元空間》に戻る。

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