焼き尽くされるまで

僕は未だに燃やされているのだ

罪を苛むような炎に心を焼かれる

あれからどれだけの時間が過ぎても

僕は未だに許されていないらしい


人々の愛情を拒んで孤独を選んだ罪は

そんなにも重いものだったというのか

人々が僕を拒んだ罪はこんなにも

軽視されているというのにだ なあ


僕だって 愛されたかったはずだ

僕だって 友達が欲しかったはずだ

僕だって 家族が欲しかったはずだ


なにもないなら なにもいらない

歪んだ信仰心を持ったのは必然だ


この白い神殿に神だけがいてくれた

全てを許すことができるといって説く

空洞の心をもった司祭が僕は嫌いだ

残虐で冷酷で愛ある存在だけでいい


僕がいなければこの白い世界は

きっと純白なままでいれたんだろう

僕が浴びせた血の赤色に染められて


可哀想に 可哀想に 


僕がいなければ君は自由に飛べただろう

その身を揺らして咲き誇れただろう

僕のせいだ 責めていいよ 憎めよ

君がそれで楽になれるというのなら


僕の罪を重くしてくれ それでいい

僕は罪の炎が心地よい 気持ち良い

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