切れ目にこそ

 海外体験と『赤いきつね』が組み合わさった本作、異国文化を学びつつも祖国の味覚を求めてしまう主人公の悩みが非常によく共感できた。
 街並みの描写や職場の雰囲気が非常に繊細に描かれており、そこにぴたりとあてはまる『赤いきつね』。まさに内外をつなぐ橋渡しだ。
 必読本作。