あらすじの書き方(スタイル:1)

 あらすじとは、作品に置いて一番大切なもの。

 これが思い通りに書けるか書けないかでも、読み手のつき方は変わってきますし、魅力にも関わってきます。


 あらすじが書けないのは、”書く”ものだと思っているから。

 そして、自分が何を書こうとしているのか分かっていないから。


1、あらすじは書くものではなく、組み立てるもの。

2、あらすじには方向性、種類がある。


1、について。

 あらすじとは、必要なパーツを組み立てて書くもの。

 これさえ分かっていれば、あっという間に書ける。

 それについては後程説明します。


2、について

 これを理解していないと、何を書けばいいのか、なにが書きたいのかわからないので、あらすじが書けない。


**

①あらすじの種類

 大きく分けて、あらすじには2種類あります。

A・一つは、内容について書くもの。

B・二つ目は、テーマ、メッセージを伝えるために書くものです。

②あらすじの方向性

 こちらも大きく分けて二種類

C・一定の層に向けて書くもの。(大人向け、ジャンルを好む人向け)

D・広く全体に向けて書くものがあります。(好みであれば読んで欲しい)


 これを理解しているかいないかで、書ける書けないが決まります。


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AかBに(もしくはABに)、CかDをプラスして書くのが簡単な書き方です。


 ではAから説明します。

 作品の内容に関して書くもの。


1主人公の境遇:幼い時に両親を失った。内気でずっとイジメに合っていた。ずっと友達がいなかったなど、過去について書く。


2主人公の状態:現在のプロフィールを書く。例えば、性別、年齢(見た目)、職業など。


3主人公の変化:誰かに出逢う、転職するなどの、過去から少し未来の転機を書く。


4主人公の未来:これからどうなるのかを、調整して書く。

この順番で組み立てるのが、一番簡単な書き方です。

取り出すのは一つずつで良いのです。


例1:カブトムシが大好きで、夏休みが来るごとに森にいっていた(1)少年が(2)、ある日床屋で恋をして相手に夢中になり(3)告白したのだが!(4)


例2:幼い頃両親を失い孤独に過ごしてきた(1)サラリーマンが(2)駅で転んで記憶喪失になり(3)目が覚めたら結婚していたのだが⁉(4)


 カッコの中の数字が、上記部分

 4については、結果を書いてしまうと意外性がなくなるので、作品によって書く書かないを決めたほうが吉。


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Bについて

 テーマ、メッセージを盛り込む書き方です。

 この場合は”○○を通し、○○について描いた○○の物語。”

という書き方をします。

(なので、Aと組み合わせる場合は、Bを先に書きます。)

例:主人公たちの日常を通し、愛や友情について描いた、青春の物語。

こんな感じ。


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Cについては、層を限定したい場合に追加します。

例:シリアスで、大人の物語を楽しみたい方向け。

 最後に追加するのが良いと思います。


Dについて、いろんな人に読んで欲しい場合。

例:ロマンチックラブが好きな方、是非お手に取られてみてください。

など。自分の売りを書くのが良いと思います。


**

全体の例(B+A+D)


B:土方で働く筋肉野郎たちを通し、熱き男の友情を描いた物語!

A:昔から貧弱で筋肉のつき辛かった主人公の青年が、ある日お金に困って工事現場で働くことに。そこで出逢ったのは、筋肉の塊のような五人の男たちだった。初めは馬が合わないと思っていたのだが…⁉

D:筋肉大好きで夢にまで見てしまうあなたに捧ぐ───!


こんな感じ。

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