教官の”使命”②

走る、走る、走る。




俺は走りながら身体強化の補助呪文を自分にかけ、いつでも戦えるようにしていた。




5層に近づくほどバッジの振動が強くなる、恐らくあいつらは…ミミック…いや…スケルトンに襲われているだろう。




振動がより強くなる方向に向かって走る。




角を曲がり、進み、また角を曲がると―――――――




ゴリアテとカミナとアルトはまだ立って戦っていたが、ほかの奴らはほとんど余力が無いらしく、スケルトン達に切れ味のない剣で殴られ、身体中にあざが出来ていたり、腕の骨が本来曲がらない方向に曲がっている。




「お前らぁ!!!!!!!俺を見ろ!!!!!」




と俺が声を上げる。




ゴリアテが明るい顔になる。




「きょうかん!!!!!きてくれた!!!」




他の奴らは俺を見ることが出来ないくらい大変らしかったが、俺が声を上げると一斉に襲いかかってきた。




奴らを倒すのは造作もない事だった。




拳で胴体を吹き飛ばし、霧散させる。




俺は衝突の瞬間に爆発魔法を起こし、確実に『核』を潰せるようにしていた。




徐々に他の奴らが俺に気づく、




「教官!!なんでここに!?」




とアルトが聞く、あいつはまだ体力が残っているらしい。




カミナはもうほとんど疲れ果てていて、息をあがらせながら俺の方を見ていた。




倒れているルドーとヴィルとニアは悲惨な状態になっているが、まだ消えてはいないから死んではいないらしい、




「アルト!!話は後だ!お前ら2人で倒れてるヤツらを介抱してやれ!!ゴリアテ!!こいつらを殲滅するぞ!!」




と指示する、そしてその指示通りに生徒たちは動いてくれた。




「きょうかん!!わかったぞ!!」




そして俺たち二人の戦いが始まった。


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