第7話

"ガタンッ ガタンッ"


"ガタンッ ゴトンッ"


「(アナタは、"誰"なの------?)」


「シュゥゥウウウウウウウウウ」


夜空を走る列車に揺られながら


セゲナは、窓の下の景色に目を向ける


「(・・・・・)」


マンホール、井戸-----


「(いない-----)」


波止場、そして、船着き場------


「(ここにも・・・・)」


さらには、郵便局、湖------、


「("彼"は、いない------)」


夏休みを利用して、セゲナは


父・アインシュタインが残してくれた


恋愛物質感知器を頼りに


あらゆる場所を探してみたが...


「("どこ"なの------)」


信号の感知が上手く行っていないのか、


セゲナは、その、信号を発信した


相手を突き止める事ができずにいた------


「ガタンッ」


「ゴトンッ」


"ピピッ"


「(・・・・・)」


セゲナは、誰一人いない、


ガラガラの列車の中で


自分の手に握られている


水晶玉の様な


恋愛物質感知器に目を向ける------


「"どこ"なの------」


セゲナを乗せた列車は夜空を


目的地に向かって走って行く-----

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