第14話 フリースロー~巴の策

 フリースロー



「――しゅうちゃん、起きて」


 秋は誰かに遠くから呼ばれる声で目を覚ました。かすむ視界の中で、花がほっとした顔をしたのがわかった。

 どきりとするほど花の顔が近い。花の甘い吐息が顔にかかり、それがくすぐったかった。少し顔を近づけたら、キスもできそうなくらいの距離だ。


 それにしても、花ってきれいな肌してるなあ。唇や頬がピンク色なのが何ともかわいらしかった。


「・・・・どうしたの?」

 もちろん花は、秋にそんなことを思われているなんて考えもしていない。ただ、安心と心配を足して2で割ったような顔で秋の顔を覗き込んでいた。


「だいじょうぶ?」

「うん。ありがと。なんでもないよ」

 秋はそう言って起き上がる。自分の膝がぱきりと音を立てた。頭がずん、と重い。 

 確か俺はあの大きな穴から落ちたのだ。よく無事でいられたもんだ、と今更ながら驚く。


 辺りを見回すと、ここが体育館の中であることがわかった。そして、花にくっつくようにして巴がいることにも気づく。


「あ、巴くんだ。二人とも、大丈夫?」

 二人はこくりと頷く。

「俺たち、穴から落ちたよね。正しくは落とされたわけだけど」

「うん。それで目を覚ましたらここで倒れてたの」

「あのサッカー部員たち、次に会ったら袋叩きにしてやる」

 秋は固く決心するように呟く。


「何で、俺たちこんなとこにいるんだろ?」

「さあ・・・・。それにしても真っ暗な体育館ってシャレにならないくらい怖いね」

 花はそう言って改めて身震いする。確かに、この広い空間に、暗闇と無音を追加されたら恐怖の度合いが半端ではない。そして最悪の場合、それらに加えてお化けだって出るのだ。

「巴くん、怖くない?」


 秋が終始無言の巴が気にかかり、声を掛けた。巴はそれに首を縦に振って応える。秋はそんな巴の様子をみて疑問を感じた。

 こんなアホみたいな状況、一生に一度だってないはずなのに、この子はあまりにも落ち着いている。


 そもそもこの子、喋ることができないのだろうか。

 まあ、本人がいるなら聞いたほうが早いか。


「・・・・巴くんは、声が出せないの?」


 秋はみんながあえて触れなかったであろうことを尋ねる。花が一瞬、驚いた表情を見せたが、何事もないかのように振舞った。巴が気にしないようにという配慮だろう。

 巴は小さく頷いた。


「何か理由があるの?それは、俺たちには教えられないこと?」

 巴は頷く。

「それならこれ以上は聞くのはやめるよ。ありがと」

 秋は巴の困った顔をみて、詮索するのをやめた。


「よし、とりあえずここから出よう。ここは体育館の二階だから、下に降りよう。それでまた図書室に行って、黒板で直たちの場所を聞いてみようか」

 秋の提案に花と巴は黙って頷いた。


「――いや、残念ながらそれは無理って話」


 舞台から声が聞こえた。それと同時に秋たちはとっさに出口へ走った。


 もういちいち相手をしていられない。暗黙のうちに無視して逃げようというのが三人の中で決まっていた。


 しかし、鉄の扉は堅く閉ざされて開けることができなかった。


「はっはっは。実におもしろい。そうやってあがく様は」


 まるで劇団員のようなわざとらしい口ぶりで、舞台にいる人が笑った。暗がりでその姿はシルエットにしか見えないが、その声からして男のようだ。その男は舞台から飛び降りると、ゆっくりこちらに近づいてくる。


「・・・・誰だよ、あんた?」

 秋が敵意丸出しの声で聞いた。


「僕かい?僕はバスケ部の顧問である、光石(みついし)という者だ」

 光石という男は、整った顔をしていて、茶髪。ピアスを開け、ジャージを着崩し、如何にも軟派な様子をしていた。光石は長いロン毛をかきあげ、流し目でこちらを見る。


「そして、この子達は僕の教え子だよ」

 光石が指を鳴らすと、それを合図に10人ほどの部員らしき生徒がどこからともなく姿を現す。暗くて顔は見えないが、その格好や立ち振る舞いからして、こいつらも全員ナルシストだろう、と秋は確信する。


「君たちにはこれから簡単なゲームをしてもらおうかな」

「・・・・ゲーム?」

「そう。フリースローって知っているかな?」


 光石はもう一度指を鳴らす。すると、バスケゴールと、通常より近いところで引かれたフリースローラインがスポットライトに照らされた。


「君たちには、このラインからシュートをしてもらう。チャンスは一人一投。一人でもゴールを決めれば出口を開けよう」


 光石はもったいぶった話し方で説明をした。完全に自分に酔っているのがわかる。秋はうざい、と心底思ったが、付き合うより他なかった。


「・・・・おーけい。やろう」

「いいね。いい返事だ!」

 光石は歯並びのいい白い歯をきらりと光らせて笑った。

「ボールはこれだ!」


 そう言って光石が自分の頭を指差すと、その頭がずるりと取れた。秋は驚いて一歩後ずさる。そこで秋は、部員たちにも頭がないことに気づく。花と巴はあまりのショックにぽかんとしながらその様子をみつめていた。


 ――サッカー部といい、バスケ部といい、どうなってんだ。


「よーし、まずはそこで口を開けているかわいい女の子からいこうか」

 光石は自分の頭を指先でくるくると回しながら叫んだ。花は思わぬ指名に「ひえっ?」と悲痛な声を漏らした。


「大丈夫、僕の頭でシュートができるなんて幸せなことなんだよ」

 そういうと光石は自分の頭でドリブルを始める。べたんべたん、と鈍い音が体育館に響いた。

「・・・・もし、失敗したら?」

 秋には答えが予想できていたが、一応聞いておくことにした。


 光石が自分の頭を何度も弾ませながら答える。

「ももももちろん、そそそそその時はははは、き、きききき君たちのああああ頭をもらうよよよよっ!」

 予想通りだった。


「さあ、受け取りたまえ」


 光石は花にボール(頭)をパスした。花は反射的にそれをキャッチしてしまう。

 しかし次の瞬間、「きゃあっ!」と叫んでボール(頭)を放り投げた。



 茜の策



「――なぜですか?」


 桜子が足元に転がるボール(頭)を見ることなく呟く。


「やあ、なんでと言われてもなぁ、順番はこちらが決めるからぁ。まずは君からなんだよぉっ」

 頭(轟)は困ったように説明をする。


「大丈夫だぁ。ボールをゴールめがけて思い切り蹴るだけでいいんだよぉっ」

「なぜですか?」

「だからぁ・・・・」


 先程から続くこのやりとりに轟はうんざりしている様子だ。桜子は未だ、自分の置かれた状況が理解できずにいた。


「おい、あのセンパイが駄々をこねてる姿なんて、滅多に見られねえぞ」

 直が興奮したように茜にぼそりと話しかけた。

「つまりそれだけ、パニックになってるってことね」

「ああ。それでも取り乱さないあたりはさすがだけどな」

 直は両腕をさすりながら、つま先で地面を軽く蹴った。


「こりゃあ、俺たちのどっちかが決めるしかねえな・・・・」

「そうなるわね。あんた、サッカー得意なの?」

「いや、正直うまくはねえ。サッカーは秋が得意なんだ。俺の専門はバスケ」

 そう言うと直は、直立不動で立つ桜子に、後ろから声を掛けた。

「センパーイ!もういいよ。あとは俺たちがやるから」


 すると、桜子がゆっくりとこちらを振り向く。


「・・・・なぜですか?」

「・・・・だめだ、こりゃあ」


 直は放心状態の桜子を茜のところまで連れ戻した。轟は「なんだぁ・・・・」と残念そうに桜子を見送った。


「じゃ、次は俺がやるぜ」

 直が前に出る。轟は地面の石を口にくわえ、ぷっと吹き出して遊んでいる。

 直は足裏でそんな轟の頭を転がした。ぐにゃりとした気味の悪い感触が足裏から伝わる。


「やあ、目が回るなぁ」

 ゴール前には轟(体)が自分の両拳を当てながら準備態勢に入っていた。


 ――さすがにこいつの顔面は、蹴りたくねえな。気持ち悪すぎる。

 直は轟の顔をゴールに向けさせた。


「ダメだぁ。俺の顔を蹴るんだぁっ」

 轟はごろりと頭を転がしてこちらに向き直った。

「何でだよ!」

「なぜなら俺が先生だからだぁ。俺がルールブックなんだぁっ」

「上等だよ!変態教師!てめえの顔面粉々にしてやる」

「いい意気だなぁ。それじゃあ、始めてくれてぇ、いいぞぉ」


 直はボール(頭)から距離をとった。


「いっくぞおおお!」

 それから直は助走をつけて、そのまま勢いよく思い切りボールを蹴り込んだ。


「――いっっってえ!」

 直が叫んだ。そしてなぜか蹴ったはずのボールが、直の足にぴたりとくっついている。


「――このクソ教師っ、俺の足に・・・・噛みつきやがった!」

 直は痛そうにぴょんぴょんと飛び跳ねた。


「ふふふ。ははひふは、ひまもはんへひふ、はな(正しくは、今も噛んでいる、だな)」

 轟が直の足に噛み付いたまま、もごもごと言った。


 ――しばらく問答したあと、轟はやっと直の足から離れた。


「てめえ!こんなのアリかよ!」

 直が怒鳴る。


「アリだ。なぜなら・・・・」

「もういい!くたばれ!ってああ、もうくたばってんのかクソ!」


 直は憤然としながら靴と靴下を脱いで、足に噛み跡がないかを確認する。


「バっカみたい。なにを真面目に相手してんのよ。要は勝てばいいのよ、勝てば」

 茜がそんな直を見下ろしながら、あきれたように言う。


「なんだよ、お前なら不真面目に勝てるってのかよ」

「もちろんでしょ。あいつ、ルールの後出しが好きみたいだから、その前にこっちから仕掛けてやればいいのよ」

「どういうことだよ?」

「まあ、見てなさいよ」


 二人が話している間に、轟の頭は定位置へと転がっていく。茜はボール(頭)のあるところへすたすたと歩いて行った。


「よぉし、お前で最後だなぁ」

 轟(頭)が茜を見つめる。よほど女の子に蹴られるのが嬉しいのか、その顔はにやにやと笑っている。

 しかし、そんな轟の表情が少し曇った。


「あれ・・・・お前は――」


 ――ぐちゃ。


 その瞬間、茜が轟(頭)の顔面を、かかとで思い切り踏みつけた。

 ぷぎゃ、と轟は不思議な声を漏らす。

 そして、「ま、待っで・・・・」という轟(頭)に対して、茜は容赦なく、何度もその顔面を踏みつけ続けた。

 PK役の轟(体)もそれに合わせて、もがき苦しむようにごろごろとグラウンドを転がりまわる。

 既に轟の顔は血だらけで、歯はへし折られ、まぶたや鼻は焼いたお餅のように膨れ上がっていた。


 そのまま茜は無言で、赤く染まったサッカーボール(頭)を蹴った。ボール(頭)はコロコロと不規則に転がり、ゆっくりとゴールに吸い込まれた。


「はい、私の勝ち」

 部員たちが慌てて轟の方へと駆け寄った。


「・・・・お前、すっげえな」

 戻ってきた茜に、直が呆気にとられた様子で呟く。

「べっつに。確実に勝てる方法をとっただけよ」

 直は苦しそうに呻いている轟を見て言う。

「さすがのマゾも想像以上のサドには勝てなかったか・・・・」


 しかし、轟は白目を剥いたまま笑顔で気を失っていた。どうやら奴も、想像以上のマゾだったようだ。


 そんな三人の足元には、おびただしい量の髪の毛が絡みついていたのだが、まだPK戦の余韻もあって、誰もそのことに気づいていなかった。



 巴の策



「――わたし、むり。できない」

 花が真顔で訴える。


「いや、ダメだ。君がボールを投げない限り、次の子に順番はまわさないよ」

 光石は有無を言わさない口調で言った。


「・・・・しゅうしゃん」

 花は泣きそうになりながら秋を見る。

「花、やるしかないよ。目をつむって投げるんだ。入らなくてもいいから」

「むりだよお・・・・。むりむり」

「さっきキャッチしたじゃないか」

「・・・・やめて。いわないで。わたしは何もさわってない」

 花はさっきの出来事を認めたくないのだろう。はっきりと否定した。


「じゃあ、俺が花にボール(頭)を渡すよ。俺が触れるんだから、花も触れるだろ?」

 秋は花の足元にあるボール(頭)を拾い上げようとする。

 しかし、それよりも先に、巴が黙ってそれを拾い上げた。


「ともえくん・・・・?」

 巴は黙ってボール(頭)を花に差し出す。その手は恐怖の為、小刻みに震えていた。

「うう・・・・」

 花はそんな無理をする巴の姿を見て、ついに覚悟を決めたようだ。聞いたことのない低音で唸りながらも、何とかボールを受け取った。


 巴は花にボールを渡すと、そのまま体育倉庫の中へと消えていった。隠れて泣くつもりだろう。


「素晴らしい!あの子の小さな勇気に拍手だ!」

 光石が褒め称えるように叫んだ。

「しゃべらないで!手に振動がつたわるから!」


 花が怒鳴った。秋は花が怒鳴るところを初めて見た。そんな花の迫力に教師の光石も気圧されたようで、「シュートのタイミングはご自由に」と言うと、そのまま無言になった。

 花は怒らせないことにしよう、と秋は心に誓った。


「い、いい、いくよ」


 花が震えながら両手でボールを構えた。こう見えても、花は運動神経が良いのだ。 

 しかし、花は自分でそのことに気づいてはない。むしろ自分は運動音痴とさえ思っている。

 距離は普通のフリースローよりは近いし、落ち着いて投げれば、きっと入る。

 秋は敢えて声は掛けなかった。というよりも、とても声を掛けられる雰囲気ではなかった。


 ぐ、と花は震える膝を軽く曲げ、足に力を込めた。あとは全身をバネにしてボールを投げるだけだ。


 3、2、1――

 べろべろべろべろ。

「―――っっ!!!」


 突然のことに、花は声にならない悲鳴を上げ、その場でボールを投げ捨てた。そして、そのまま秋に駆け寄り抱きついた。


「ど、どうしたの?」

 秋は突然のことに戸惑いながら尋ねた。

「ななな、な、な――」

 花は口をぱくぱく動かしながら何とか声を出そうとする。

「な・・・・なめた」

「・・・・なめた?」

 秋の言葉に花はぶんぶんと首を縦に降る。

「な、なめた。べろんって・・・・」

「え!舐められたの!?舌で?」

 秋がやっと意味がわかって驚くと、花はそのまましくしくと泣き出した。


「いや、すまない。あまりにかわいい手だったので。ついつい舐めてしまったよ!」

 光石は爽やかに笑った。

 秋は怒りで自分の血管が浮き出るのを感じた。


「おいおい、そんな怖い顔で睨まないでくれよ。もしかして君はその子の彼氏かい?彼女の手はとてもおいしかったよ」


 ――こいつ、ぶち殺してやる!


 秋が殴りかかろうとボールに向かって駆け出そうとしたその時、いつの間にか背後にいた巴が秋の服を掴んだ。


「・・・・どうした?」

 秋は怒りに肩を震わせながらも、何とか聞いた。


 すると、巴は無言でバームクーヘンみたいなものを取り出した。こんな時こそ甘いものでも食べろってか。

 しかし、もちろんそんなわけはなく、改めて見るとそれはガムテープだった。体育倉庫にあったのだろう。


「これは・・・・」

 こくりと巴は頷いた。

「・・・・なるほど」


 これは良いアイディアだ。それに仕返しにもなる。

 秋は素早くボール(頭)を拾い上げると、まずは光石の口をガムテープで塞いだ。


「ぐむむむ」

 光石は目を見開いて驚いた。しかし秋は、その目もガムテープで問答無用に覆い隠す。

 結局、秋は光石の頭の全てをガムテープでぐるぐる巻きにしてしまった。


「お化けだから、窒息しても死なないだろ。もし静かにしてなかったら、色々と後悔させてやるからな」

 秋が冷たく笑って言うと、部員たちはしゃがみこんで震え始めた。

 秋は巴に向かって「ナイス」と親指を突き立てると、巴もそれに応じた。


 ――よし。あとは、自分次第だ。


 秋はガムテープの塊と化したボール(頭)を構えた。落ち着いて投げれば入るはずだ。

 正直、バスケは専門外だ。放課後に直とバスケで遊んだりはしているが、大してうまくないことは自分でもよくわかっている。


 手が汗でじっとりと湿る。暗くて静かな体育館に、自分の心臓が緊張で激しく音を立てているのがわかった。


 花にこの音は聞こえているだろうか。もし、聞こえてたら、かっこ悪いな。


 口がからからに乾く。自分の体の感覚がうすく感じられる。手や足に力が入らない。

 ――外したら、死ぬ。


 死ぬという言葉に現実感はなかったが、十分プレッシャーにはなった。

 きっと、巴ではゴールネットにすら届かないだろう。自分が決めるしかない。

 秋は思い切ってボール(頭)を放った。


 すると、ボール(頭)は音もなく、危なげもなく、あっさりとゴールネットを通過した。


「あ・・・・入っちゃった」

 あまりの呆気なさに、秋はそう呟いていた。


 何だ、大したことないじゃん。何をビビっていたんだろ。

 緊張が一気に解け、全身の力が抜ける。

 花と巴が秋に駆け寄る。花は涙で顔がぐしゃぐしゃだった。


「しゅうちゃん、すごおぉーい」

「ラッキーだったよ。巴くんのおかげだな」


 秋は巴とハイタッチした。花はボール(頭)を睨みつけている。どうやらショックから怒りに気持ちが切り替わったらしい。


「さ、はやくいこ」


 花が歩き出したその時――。


 おびただしい量の髪の毛が床一面に溢れ出した。

 その大量の髪の毛は、まるで生きているかのように動き、秋たちの足や腰に絡みついてきた。


「な、んだ、これ・・・・」

 三人の体が、ずぶずぶと髪の毛の海に沈んでいく。


「しゅうちゃん!」

 花の叫びも虚しく、三人はそのまま髪の毛の海に沈んでいった。

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