第7話

「あーあ、なんだか物凄くカノンになりたい」


二人は寂れたロッカールームで制服をあさっていた

「えー、なんでよ」

「なんかもう学校に行ってお勉強してそれなりにモテて友達もいて楽しい学園ライフが送りたいのよ」

「そうかな。うちはアンナが羨ましいけどねお金も自由に使えてどこに行くのも自由じゃん」

「交換してみたいわね、そしたら」

「いいかもー、うちらもさ気の合う友達維持するのも大変だよ」

「維持?」

「共通の話題さがしとか新しい遊びとか流行りとかー常に探してんの」

「へぇ、面倒くさいわね」

「そうなんだよね」


帽子に制服に似たデザインのマリン風衣装に身を包んだ二人はロッカーから出ていく

ふと前をいくカノンが立ち止まり振り返りざま思い出したという顔した

「あのね、電話!持ってない?」

「持ってるわよ」

サラリーマンズを呼んでいた魔法ステッキを取り出し手のひらで揺らす

「それダメなの持ってると壊れちゃうの」

「そうなの?あーおいてくるわ」


カノンはロッカールームに戻るところをじっと眺めた


「よし、ランド内に入ろう」

オーと言いながらこぶしを上に突き出すカノン

やっと入れるとビッチが呟き既に疲れたように項垂れた

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